Pythonの学習教材の一つにPyQがあります。
PyQとは、Pythonのオンライン学習サイトで月額3000円で学習できます。
PyQには2つのプランがあり、約3000円のコースと約8000円のコースです。
その2つは以下の違いがあります。
実は以前、私はPyQ(3000円のコース)でPythonを勉強していた時期があります。
しかし、私はPyQ学習を10日で辞めました。
私がPyQを退会したその理由は以下です。
→これ以上、PyQで学べる部分がないと感じたから
このように書くと、「PyQは良くない」と感じる人もいるかもしれません。
しかし私が10日間でPyQを辞めたからといって、PyQが良くない教材とはなりません。
むしろ逆で、良い部分はたくさんあります。
私の場合は、PyQにメリットを感じなくなって辞めただけです。
しかし、この記事を読んでいる人の中には、PyQを使って勉強したほうが悩んでいる人もいるはずです。
そこでPyQの良い部分と悪い部分を紹介し、どのような人PyQを活用すべきかを紹介していきます。
目次
「PyQを使って勉強したほうがいいのか?」→「その人次第」
PyQを使って勉強しようか悩んでいる人は「PyQを使って勉強したほうがいいのか?」と悩んでいるかもしれません。
その質問に対する回答は「学習者の状況次第」です。
なぜなら、PyQ学習が効果が高い人も低い人もいるからです。具体的には以下です。
・Pythonで出来ることの全体概要を理解していない人
・Pythonでやりたいことが見つかっていない人
・プログラミングをやったことがないが、Pythonには興味がある人
・他の言語でプログラミング言語をやってきた経験がある人
・やりたいことが決まっている人
・すでにPythonで簡単なプログラムを書ける人
以下でそれぞれについて紹介していきます。
PyQ学習で効果が高い人|PyQで学習するのをオススメする人
PyQ学習で効果が高い人は以下のような人です。
・Pythonで出来ることの全体概要を理解していない人
・Pythonでやりたいことが見つかっていない人
・プログラミングをやったことがないが、Pythonには興味がある人
なぜ上記のような人にPyQでの学習をおすすめするのかというと、PyQには以下の2つのメリットがあるからです。
メリット1|Pythonで出来ることが首尾よくまとまっていること
メリット2|Pythonプログラムの練習問題が豊富であること
上記は実際に私がPyQを試した中で感じたことです。
以下で詳しくメリットを紹介していきます。
PyQメリット1|Pythonで出来ることが首尾よくまとまっていること
PyQでは以下のようにPythonで出来ることが良くまとまっています。
つまりPython初心者が全体概要を理解して、Pythonで出来ることをイメージできるのです。
Python初心者の多くは「そもそもPythonを使ってどのようなことができるのか」を理解できていません。
実際、「Pythonは人気のプログラム言語だ」や「Pythonを使えば、機械学習ができる」という認識の人は多いです。
そのような人にとって「Pythonで出来ることを理解し、自分がやりたいことをイメージできるようになる」のは価値あることです。
PyQはPythonで出来る事を網羅的に紹介しているため、初学者にとって大きなメリットと言えます。
PyQメリット2|Pythonプログラムの練習問題が豊富であること
Pythonに限らず、プログラミング学習では自分でプログラムを書くことが重要です。
このとき練習問題を解くのは効果の高い学習です。
なぜなら答えがある問題を解くことで、間違えた箇所の答え合わせができるからです。
逆に答えの分からない問題を解くと、何をどう間違えたのか分かりません。
たとえば、受験勉強では解答のない練習問題を解こうとする人はいないはずです。
それは答えがないと、自分がなぜ間違えのかを振り返ることができないからです。
自分が間違えた箇所を答え合わせで振り返るときに、実力がアップするのです。
PyQでは以下のように練習問題を自分で解くような学習方法となっています。
練習問題が豊富にあるため、自分のやりたい分野を練習問題を使って勉強できます。
メリットをまとめると以下でうs。
・Pythonで出来ることが首尾よくまとまっていること
・Pythonプログラムの練習問題が豊富であること
上記の2つのメリットがあるため、PyQで学習することでPythonで出来る事を理解し、練習問題を通じて自分がPythonをどれくらい理解しているかを測定できます。
この2つのメリットから、以下のような人はPyQ学習の効果が高いと言えます。
・Pythonで出来ることの全体概要を理解していない人
・Pythonでやりたいことが見つかっていない人
・プログラミングをやったことがないが、Pythonには興味がある人
しかし、当然PyQ学習の効果が低い人もいます。
PyQ学習で効果が低い人|PyQ学習をおすすめしない人
PyQ学習で効果が低い人もいます。たとえば、以下のような人はPyQの学習効果を期待できません。
・他の言語でプログラミング言語をやってきた経験がある人
・やりたいことが決まっている人
・すでにPythonで簡単なプログラムを書ける人
なぜなら、PyQには以下の2つのデメリットがあるからです。
・PyQで学べる内容はウェブ検索で調べることができること
・Pythonプログラムの練習問題が初心者用に特化していること
以下で詳しく解説していきます。
PyQデメリット1|PyQで学べる内容はウェブ検索で調べることができること
その気になれば、PyQで学べる内容はウェブ検索で調べることができます。
たとえば、「Python ウェブスクレイピング」と検索すれば、たくさんの検索結果がヒットします。
実際、私も以下の記事でPythonでウェブスクレイピングして「あるキーワードのGoogle検索の上位10位の記事URL、H2、H3タグをエクセルに一覧にする」というPythonプログラムを紹介しています。
極論をいえばPyQ学習をしなくても、その気になれば自分で調べて学習可能です。
しかもPyQで学べる内容よりハイレベルのものがウェブで無料公開されています。
つまりPyQで学ばなくても、Python学習はできるということです。
PyQデメリット2|Pythonプログラムの練習問題が初心者用に特化していること
PyQで紹介されているPythonプログラムの練習問題は、初心者のためのものです。
例えるなら、中学校1,2年生の英語を学ぶようなものです。
考えてみてほしいのですが、中学校1,2年生の英語を理解できない人が英語を仕事で使うには無理があります。
しかし中学校1,2年生の英語ができるからといって、仕事で使えるレベルの英語とは言えません。
つまりPyQの練習問題は、基礎としては大切な部分を学ぶことができるが、仕事で使うには物足りないレベルということです。
たとえば、私は以下の記事でPythonでフォルダ内のPDFにパスワード処理を行うPythonプログラムを紹介しています。
実際の業務では、このくらいのレベルでPythonを使いこなせないと仕事では役に立ちません。
要するに、私が伝えたいことはPyQで学ぶだけでは不十分ということです。
さてPyQのデメリットをお伝えしてきましたが、だからといってPyQの価値がゼロというわけではありません。
PyQの価値とは? 初心者に最適な教材
PyQは「Python学習者が初心者から中級者に向かたい人」に価値があることです。
それは、PyQというサイトにPythonの初心者用の情報が集約されていることです。
たとえるなら、中学英語を学ぶ教材と考えると分かりやすいです。
中学英語は、単語や文法の中でも英語を学んでいくための基礎を学ぶことができます。
Python学習おけるPyQは、英語学習における中学英語の教材のようなものなのです。
実際、PyQには初心者のために分かりやすい事例をたくさん用意してあります。
PyQを学べば、初心者に適した分かりやすいコンテンツがたくさん置いてある。これがPyQの最大の価値と言えます。
PyQは魔法の教材ではない
ここまでPythonのメリットやデメリットについて紹介してきました。
しかしPyQで勉強するにあたって、一つ理解しておいてほしいことがあります。
それは、PyQの内容を隅から隅まで勉強したとしても仕事でPythonを使いこなせるレベルにはなれないことです。
なぜなら、PyQの練習問題は初心者用に加工されており、実務で求められるレベルからは程遠い内容になっているからです。
たとえば練習問題の一つに注文を受け付けて、それを集計し出力するものがあります。
しかし、実際にプログラムを作るとなると、「注文の受付~集計結果の出力」だけで十分と言えるでしょうか。
おそらくそうではないはずです。
実際の仕事では、プログラムを通じて実現したいことを決め、「それを実現するためにプログラムを作る力」を求められるのです。
たとえば「注文受付画面」と「注文データベース作成」と「データベース解析で受注の多い商品の分析」を考えて、実装していくわけです。
このようにPyQで学んだ内容だけでは不十分です。
つまりPyQの内容を隅から隅まで勉強したとしても、仕事でPythonを使いこなせるようにはならないのです。
Pythonを使って何を達成したいのか?
私がお伝えしたいのは、PyQで学習することを目的にしてほしくないということです。
また、Python学習そのものを目的にするのも違います。
何より大切なのは、「Pythonを使って何をやりたいのか?」を見つけてほしいのです。
たとえば、私がPythonを勉強するときは以下のように思っていました。
・仕事を劇的に効率化できるプログラムを書きたい
・転職先でも評価されるくらいのPythonを使いこなしたい
・機械学習を実務で使えるようになりたい
これらを実現したくてPython勉強をしていました。
実際、以下の記事で紹介しているようにPythonで仕事を効率化するプログラムを作ってきました。
このように「Pythonを使って何をやりたいのか?」が先にあったからこそ、上記の記事で紹介しているようなプログラムを作ることができました。
当然、まだできていないこともあります。
実際、機械学習については、実現できていないので、今後の学習で出来る事の幅を広げていきたいと考えています。
要は、やりたいことをまず見つけてほしいのです
そして、それらを達成するためのよりよい学習手段を見つけてほしい。
その一つとしてPyQを選択してほしいわけです。
あなたのPython学習モチベーションの源泉は何?
この記事を読んでいることは、少なからずPyQに興味があるはずです。
だからこそ、PyQで学習する前にPyQ学習を通じて何を得たいのか考えてみることをオススメします。
・「PyQいいかもな」と思った要因は何だったのでしょうか?
・「Pythonを使って実現したいこと」は何でしょうか?
まずは上記を自分に聞いてみてほしいのです。
なぜなら、勉強は教材よりもモチベーションのほうが大切だからです。
たとえばモチベーションがあれば、学習教材がダメでもうまくいくことがありますが、モチベーションがなければどれだけ良い学習教材を使っても意味がありません。
衝動買いした本を読まずに積読書になることは多いように、一時の感情でモノを買うとどれだけ良い教材でも効果を得られないものです。
まずは、「PyQがいいと感じた理由」や「Pythonを使って実現したいこと」を考えてみてほしいです。
まずはPyQをやってみるのはアリ
自分のモチベーションが大切とお伝えしました。
しかし逆説的ではありますが、PyQで学習をすることでやりたいことが見つかる場合もあります。
たとえばPyQで学んでいると、Pythonで出来ることが次第に分かっていきます。
その過程で、「○○をPythonで出来るかもな」と気づく場合もあるでしょう。
そのためPythonでやりたいことが思い浮かばないからと言って、「PyQ学習は絶対NG」と言いたいわけではありません。
実際、学習のモチベーションに気づいていない人もいるはずです。
そのような場合は、お試しがてらPyQで学習を始めるのは悪くない方法です。
いろいろとお伝えしてきましたが、以下でお勧めのPyQ学習についてまとめておきます。
オススメのPyQ学習|2つの条件で勉強してみる
私なりのPyQを使ったPython学習について紹介します。
以下の2つの条件を満たしたらPyQを退会するという方法です。
条件1|PyQ学習で興味のある分野を見つかる
条件2|練習問題を解かない日が3日続く
なぜこの2つの条件なのかというと、それは以下の理由があります。
PyQのメリットは、Pythonで出来ることを網羅的に紹介している点である。
したがって、やりたいことが見つかったら、PyQ学習の目的は達成したことになる。
PyQのメリットは、初心者向けの練習問題が豊富な点である。
したがって、練習問題を解かない日が続いたら、PyQで学習するメリットがない。
3日も練習問題を解かない日が続けば、飽きている証拠なので、退会を考えたほうがいい
2つの条件を決める理由|PyQは費用が安いため、だらだら続けてしまいがちだから
なぜ上記の2つの条件を課すのをオススメするかというと、その理由はPyQの費用が安いことにあります。
PyQは3000円でPython学習ができます。Python書籍1冊の費用で、書籍1冊分の情報を超える量の勉強ができるのです。
そのため、「これだけの量を学ぶコストとしては安い」と考えてしまいます
その結果、「安いから退会しなくてもいい」と考え、だらだら継続課金してしまうのです。
実際、3ヶ月継続すれば10000円(3000円コースの場合)の費用が発生します。
「安いからこそ、退会はまだいいか」となり、勉強していないのにお金を払い続けてしまいます。
そして、上記のように考えたからこそ、私は10日でPyQを辞めました。
実際、私は10日でPyQを辞めた
その理由は、PyQを勉強しても自分のためにならないと判断したからです。
実は私はPyQを学べば、「Pythonができるようになる」とぼんやり思っていました。
しかしこれまでお伝えしてきたように、PyQだけでは仕事で使えるレベルにはなりません。
Pythonを使って何をしたいのかが先にあって、その学習手段の一つとしてPyQがあるのです。
これは受験勉強を考えてみると分かりやすいです。
たとえば、東大に行きたいと思ったとします。その気持ちがあるからこそ、合格に必要な勉強分野や勉強量が見えてきます。
しかし、その逆である「勉強した結果、東大に行った」というのは一部の異常者を除いてほぼ実現しません。
やりたいことが先にあって、教材は手段です。
私はPyQ学習10日目にして、PyQで勉強することが目的になっていることに気づきました。
つまり「PyQで勉強していれば、Pythonが出来るようになると思いこんでいた」ことに気づいたのです。
だからもう一度、目的を再確認するために退会しました。
これは私の経験上、多くの人が陥るワナなので、上記でお伝えした2つの条件を念頭に入れて、PyQ学習を検討してほしいと考えています。
まとめ
・Pythonで出来ることの全体概要を理解していない人
・Pythonでやりたいことが見つかっていない人
・プログラミングをやったことがないが、Pythonには興味がある人
・他の言語でプログラミング言語をやってきた経験がある人
・やりたいことが決まっている人
・すでにPythonで簡単なプログラムを書ける人
条件1|全体概要を掴んだら退会する
条件2|興味のある分野のPythonプログラムについて理解できたら退会する
上記を理解した上で、以下のPyQページを覗いてみてください。
→オンラインPython学習サービス「PyQ™(パイキュー)」
何度も言いますが、PyQは初心者にとって非常に有効な学習教材です。同時に、長く継続するものでもないと考えています。
Pythonに関する記事
Pythonについては、いかの記事でも紹介しています。興味がある人はぜひご覧ください。