エクセル内の情報を別ファイルへ転記する作業があります。
たとえば、以下のA列の「型式」の項目毎にファイル別に情報を転記する作業です。
上記のA列の「型式」はバラバラの項目が順不同に並んでいます。
これを以下のように「a, b, c, d, … ,j」の型式毎に抽出して別のエクセルファイル(「a」~「j」)と転記して保存します。
型式毎に新しいエクセルファイルとして保存します。
このページでは上記のような新しいエクセルファイルへの転記作業を行うマクロを解説します。
ページ下部で、このページで紹介しているVBAプログラムをダウンロードすることもできますので、ぜひお仕事にご活用ください。
目次
- 1 別のエクセルファイルへの転記するマクロの概要
- 2 VBA入りのエクセルファイルをダウンロード
- 3 VBA作成前の事前準備
- 4 VBAのプログラムソース解説
- 4.1 プログラム0|変数宣言の指定
- 4.2 プログラム1|プログラム開始
- 4.3 プログラム2|シート設定
- 4.4 プログラム3|最終行を取得
- 4.5 プログラム4|「nouhin」シートをコピーして重複削除
- 4.6 プログラム5|プログラム4で重複削除したシートの最終行を取得
- 4.7 プログラム6|プログラム4で重複削除したシートのA列を2行目から最終行まで処理
- 4.8 プログラム7|「template.xlsx」を開く
- 4.9 プログラム8|「template」シートを設定して名前を変更
- 4.10 プログラム9|転記先の行数をn=2で初期化
- 4.11 プログラム10|「nouhin」シートのA列がtorihikiと一致したら転記
- 4.12 プログラム11|転記が完了したエクセルを保存して閉じる
- 4.13 プログラム12|オブジェクト解放
- 4.14 プログラム13|プログラム4で作成した重複削除シートを削除
- 4.15 プログラム14|プログラム終了
- 5 Excel VBAについて詳しく理解したいなら
- 6 VBAを自分で書けるようになる
別のエクセルファイルへの転記するマクロの概要
このページでは、別エクセルファイルへ転記する作業を行うマクロを紹介します。
マクロで自動化することで仕事量を減らすことができるだけではなく、コピペミスや入力ミスを減らすことで確認作業を不要にできます。
1. マクロではなく手入力で処理する場合
このページで紹介するマクロを手作業で実行する場合を考えてみます。
2. テンプレートファイルを開く
3. 1でフィルターしたデータを2のテンプレートファイルに貼り付け
4. Sheet名を「a」に変更
5. ファイル名を「a」にして保存
6. 型式(b~j)ごとに[1]~[5]を繰り返す
上記の作業を手入力でやる必要があります。
しかし手作業のため、コピペのミスや型式名の変更し忘れなどが発生しがちです。
そこでこのような作業をマクロにやらせようというわけです。
2. マクロ(VBAプログラム)で処理を行う場合
手順2. VBAプログラム実行
以下で詳しく説明します。
手順1. データを準備
マクロを実行する上で、対象となるデータが必要です。今回は上記のようなデータを想定します。
A列に型式が入力されており、この型式ごとに以下のテンプレートファイルに転記を行います。
手順2. 「ファイル作成」のボタンで、A列の型式ごとにファイルを作成
「ファイル作成」のボタンで、A列の型式ごとにファイルを作成
ここでは、型式は「a,b,c,d,e,f,g,h,i,j」の9つあるので、それぞれが以下のように新しいエクセルファイルとして保存されます。
なお保管されているファイル名が変更されていますが、これはVBAプログラムで変更するような設定にしています。
詳しくはVBAプログラムを解説していますので、そちらでご確認ください。
「ファイル削除」のボタン
このページで紹介するエクセルには「ファイル削除」というボタンがあります。
これは「ファイル作成」で作成したエクセルファイルを一括削除するためのボタンです。
作成したエクセルファイルを削除するのも手作業だと煩わしいときがあるので、VBAプログラムでまとめて削除しようというわけです。
この「ファイル削除」ボタンもVBAプログラムを設定しておく必要がありますが、そのプログラムは別ページで紹介します。
ボタンにVBAプログラムを登録
上記の画像では、VBAプログラムをボタンに登録しています。
ボタンにVBAプログラムを登録することで、ボタンを押下しプログラムを実行することができます。
ボタンをVBAプログラムを設定したい場合は、以下で動画も交えて設定方法を紹介しているので、そちらをご覧ください。
3. 注意点
・「template.xlsx」のファイル名を変更しないこと
このページで紹介するVBAプログラムは、「nouhin.xlsm」内の「nouhin」シート、「template.xlsx」のファイル名で、動作を保証しています。
そのため、シート名やファイル名を何の気なしに変更すると、エラーでプログラムが動かないことがあります。
もし名称を変えて対応したい場合は、後述するプログラムを編集してみてください。
VBA入りのエクセルファイルをダウンロード
以下で紹介しているVBAプログラムをそのまま使いたい人は、以下のフォームからダウンロードできます。
登録したメールアドレスへ「VBAプログラムが含まれたエクセル」を送信します。
本プログラムの内容をそのまま使用可能です。ぜひお仕事にお役立てください。
それでは、以下でプログラムについて詳細を説明します。
VBA作成前の事前準備
ExcelでVBAを使うためにはいくつかの準備が必要です。
具体的には以下です。
上記の2つに関して、以下で説明します。
1. ExcelでVBAを使うための事前準備
Excelで、以下の2つの準備をします。
2. 開発タブを追加
保存ファイルの拡張子変更、Excelの基本設定変更の2つです。
2つともで難しい作業はなく、それぞれ1分もあれば設定変更可能です。
上記に関しては、以下の記事で解説をしています。
もしVBAを使うための準備段階に不安がある人は上記をご覧ください。
この内容は以下の動画で紹介しています。
入門エクセルマクロの使い方|マクロ作成から実行までを徹底解説
文字や画像だけで分かりづらい人は上記の動画をご覧ください。
VBAのプログラムソース解説
今回紹介するプログラムの概要は以下です。
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'プログラム0|変数設定の指定 Option Explicit 'プログラム1|プログラム開始 Sub CreateExcelFilesInOrder() 'プログラム2|シート設定 Dim ws1 As Worksheet Set ws1 = ThisWorkbook.Worksheets("nouhin") 'プログラム3|最終行を取得 Dim cmax1 As Long cmax1 = ws1.Range("A65536").End(xlUp).Row 'プログラム4|「nouhin」シートをコピーして重複削除 Dim ws2 As Worksheet ws1.Copy after:=Worksheets(Worksheets.Count) Set ws2 = ActiveSheet ws2.Range("A:E").RemoveDuplicates Columns:=Array(1), Header:=xlYes 'プログラム5|プログラム4で重複削除したシートの最終行を取得 Dim cmax2 As Long cmax2 = ws2.Range("A65536").End(xlUp).Row 'プログラム6|プログラム4で重複削除したシートのA列を2行目から最終行まで処理 Dim i As Long For i = 2 To cmax2 Dim torihiki As String torihiki = ws2.Range("A" & i).Value 'プログラム7|「template.xlsx」を開く Dim wb As Workbook Set wb = Workbooks.Open(Filename:=ThisWorkbook.Path & "\template.xlsx") 'プログラム8|「template」シートを設定して名前を変更 Dim ws3 As Worksheet Set ws3 = wb.Worksheets("template") ws3.Name = torihiki 'プログラム9|転記先の行数をn=2で初期化 Dim n As Long: n = 2 'プログラム10|「nouhin」シートのA列がtorihikiと一致したら転記 Dim j As Long For j = 2 To cmax1 If torihiki = ws1.Range("A" & j).Value Then ws3.Range("A" & n & ":E" & n).Value = ws1.Range("A" & j & ":E" & j).Value n = n + 1 End If Next 'プログラム11|転記が完了したエクセルを保存して閉じる Dim newfilename As String newfilename = Format(Date, "yyyy-mm-dd") & "_" & torihiki & ".xlsx" Application.DisplayAlerts = False wb.SaveAs Filename:=ThisWorkbook.Path & "\" & newfilename Application.DisplayAlerts = True wb.Close 'プログラム12|オブジェクト解放 Set ws3 = Nothing Set wb = Nothing Next 'プログラム13|プログラム4で作成した重複削除シートを削除 Application.DisplayAlerts = False ws2.Delete Application.DisplayAlerts = True 'プログラム14|プログラム終了 End Sub |
プログラム0|変数宣言の指定
1 |
Option Explicit |
「Option Explicit」とは、変数宣言を強制するためのものです。
これを入れておくと、変数を定義していない場合、エラーが出ます。
つまり、「Option Explicit」を入力しておくことで、たとえば「Dim i」をあらかじめ入力しないと、「i」という変数を使えません。
もし「Option Explicit」を入力しているのに、「Dim i」を書かずに「i = 1」と書くと、エラーメッセージが表示されます。
実は、この機能はあくまでオプションです。「Option Explicit」を入力しなくても、プログラムは動きます。
しかし、これを入れておくことで、変数の誤記によるエラーを防止することができます。
結果的に、プログラム作成速度が上がるので、「Option Explicit」を入力することを習慣化することをオススメします。
プログラム1|プログラム開始
1 |
Sub CreateExcelFilesInOrder() |
「Sub CreateExcelFilesInOrder()」のプログラムを開始することを意味します。
VBAではプロシージャという単位でプログラムを呼び出します。
プロシージャの構文は下記となっています。
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Sub プロシージャ名() '実行プログラム End Sub |
「Sub」で始まり「End Sub」で終わります。
「Sub XXXX」の「XXXX」の部分がプロシージャ名です。
このプロシージャ名はあらゆる文字(アルファベット、ひらがな、漢字、数字など)が使用可能です。
ただし、プロシージャ名の先頭は数字を入れるとエラーとなります。
あとで見たときに、「何のプログラムだったのか?」とならないようにするためです。
なお、「()」の中には何も記入されていません。これは引数なしという意味です。なお、プログラム2-1では引数を受け取ってプログラムを実行します。
初心者の内は、引数ということが分からなくてもVBAプログラムを書くことは可能です。
興味があれば、「VBA 引数」で検索して調べてみてください。
プログラム2|シート設定
1 2 |
Dim ws1 As Worksheet Set ws1 = ThisWorkbook.Worksheets("nouhin") |
ws1をワークシート型で変数設定し、VBA入りが保存されているエクセルの「nouhin」シートをws1とします。
プログラム3|最終行を取得
1 2 |
Dim cmax1 As Long cmax1 = ws1.Range("A65536").End(xlUp).Row |
ws1のA列の最終行を取得します。ここではA964までデータが入力されているため、cmax1=964となります。
Debug.Printでチェックしてみます。
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Dim cmax1 As Long cmax1 = ws1.Range("A65536").End(xlUp).Row Debug.Print "cmax1:" & cmax1 >>>cmax1:964 |
cmax1はプログラム11で使用します。
プログラム4|「nouhin」シートをコピーして重複削除
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Dim ws2 As Worksheet ws1.Copy after:=ws1 Set ws2 = ActiveSheet ws2.Range("A:E").RemoveDuplicates Columns:=Array(1), Header:=xlYes |
「nouhin」シート(ws1)をコピーし、ws2として扱います。
そして、コピーしたws2のA列「型式」の重複を削除します。
一般式:シート.Copy コピーしたシートの位置
本事例:ws1.Copy after:=ws1
ここではws1をコピーして、ws1の後ろの位置に設置します。
一般式:シート.Range(範囲).RemoveDuplicates Columns:=Array(列番号), Header:=xlYes
本事例:ws2.Range(“A:E”).RemoveDuplicates Columns:=Array(1), Header:=xlYes
ここではws2のA列~E列を対象にして1列目(A列)を、ヘッダーを残して重複削除します。
シートコピーして重複削除する理由
プログラム4では「nouhin」シートをコピーして、さらに重複を削除しています。
この理由は、型式の「重複なしリスト」が欲しいからです。
今回は型式別に新しいファイルに転記をしていきます。しかし、「nouhin」シートのA列は以下のようになっており、型式別の処理を行うできません。
そこで原本である「nouhin」シートをコピーして、A列の型式で重複削除することで、型式別のリストを作成することにしました。
他にも方法がありますが、これで
プログラム5|プログラム4で重複削除したシートの最終行を取得
1 2 |
Dim cmax2 As Long cmax2 = ws2.Range("A65536").End(xlUp).Row |
ws2のシートのA列の最終行を取得します。ここではA11までデータが入力されているため、cmax2=11となります。
Debug.Printでチェックしてみます。
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Dim cmax2 As Long cmax2 = ws2.Range("A65536").End(xlUp).Row Debug.Print "cmax2:" & cmax2 >>>cmax2:11 |
cmax2はプログラム6で使用します。
プログラム6|プログラム4で重複削除したシートのA列を2行目から最終行まで処理
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Dim i As Long For i = 2 To cmax2 Dim torihiki As String torihiki = ws2.Range("A" & i).Value |
ws2の2行目から11(cmax2)行目まで、A列の値をtorihikiとして取得していきます。
実際にDebug.Printで調べてみます。
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Dim i As Long For i = 2 To cmax2 Dim torihiki As String torihiki = ws2.Range("A" & i).Value Debug.Print "i:" & i, "torihiki:" & torihiki Next >>>i:2 torihiki:h >>>i:3 torihiki:a >>>i:4 torihiki:d >>>i:5 torihiki:e >>>i:6 torihiki:f >>>i:7 torihiki:g >>>i:8 torihiki:j >>>i:9 torihiki:c >>>i:10 torihiki:i >>>i:11 torihiki:b |
これで型式のリストを取得することができました。この値を活用して、型式毎に処理を行います。
プログラム7|「template.xlsx」を開く
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Dim wb As Workbook Set wb = Workbooks.Open(Filename:=ThisWorkbook.Path & "\template.xlsx") |
「nouhin.xlsm」と同じフォルダにある「template.xlsx」をwbとして開きます。
プログラム8|「template」シートを設定して名前を変更
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Dim ws3 As Worksheet Set ws3 = wb.Worksheets("template") ws3.Name = torihiki |
「template.xlsx」のシートをws3として設定し、シート名をtorihikiに変更します。
上記ではi=2のとき、torhiki=hなので、「h」がシート名になっています。
なお「template.xlsx」のシート名は「template」となっています。
プログラム9|転記先の行数をn=2で初期化
1 |
Dim n As Long: n = 2 |
n=2で初期化します。これは「template.xlsx」のシートの2行目から転記するからです。
プログラム9の画像のとおり、「template.xlsx」のシートの1行目はヘッダー情報が入力されています。
よって2行目から出力させるため、n=2としています。
プログラム10|「nouhin」シートのA列がtorihikiと一致したら転記
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Dim j As Long For j = 2 To cmax1 If torihiki = ws1.Range("A" & j).Value Then ws3.Range("A" & n & ":E" & n).Value = ws1.Range("A" & j & ":E" & j).Value n = n + 1 End If Next |
ここが転記のキモの部分です。
「ws1(nouhin.xlsm)のA列の値」が「torihiki(各型式)」と一致したら、ws1のA~Eをws3のA~Eに転記します。
転記したら、n=n+1で転記先シートの行数をカウントアップします。
そうしないと、常にn=2のままになってしまい、ws3の2行目にしかデータが転記されなくなります。
プログラム11|転記が完了したエクセルを保存して閉じる
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Dim newfilename As String newfilename = Format(Date, "yyyy-mm-dd") & "_" & torihiki & ".xlsx" Application.DisplayAlerts = False wb.SaveAs Filename:=ThisWorkbook.Path & "\" & newfilename Application.DisplayAlerts = True wb.Close |
「newfilename = Format(Date, “yyyy-mm-dd”) & “_” & torihiki & “.xlsx”」で設定したnewfilenameでエクセルファイルを保存します。
→今日の日付を「yyyy-mm-dd」型で出力
newfilenameをDebug.Printでチェックすると以下のようになります。
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For i = 2 To cmax2 Dim newfilename As String newfilename = Format(Date, "yyyy-mm-dd") & "_" & torihiki & ".xlsx" Debug.Print "i" & i, "newfilename:" & newfilename Next >>>i:2 newfilename:2021-05-10_h.xlsx >>>i:3 newfilename:2021-05-10_a.xlsx >>>i:4 newfilename:2021-05-10_d.xlsx >>>i:5 newfilename:2021-05-10_e.xlsx >>>i:6 newfilename:2021-05-10_f.xlsx >>>i:7 newfilename:2021-05-10_g.xlsx >>>i:8 newfilename:2021-05-10_j.xlsx >>>i:9 newfilename:2021-05-10_c.xlsx >>>i:10 newfilename:2021-05-10_i.xlsx >>>i:11 newfilename:2021-05-10_b.xlsx |
このnewfilenameを使って、型式毎のエクセルファイルを保存します。
Application.DisplayAlerts = True:エクセルの警告メッセージを表示する
VBAプログラムを動かしているとき、警告メッセージが表示されると、VBAプログラムが停止してしまいます。
そこで「Application.DisplayAlerts」を使うことで、警告メッセージの表示をコントロールします。
ここではエクセルファイルを保存するプログラムの前後で、「Application.DisplayAlerts」のFalseとTrueをスイッチしています。
こうすることで、VBAプログラム実行中に警告メッセージの表示されないようにします。
プログラム12|オブジェクト解放
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Set ws3 = Nothing Set wb = Nothing Next |
ws3とwbのオブジェクトを解放します。
VBAの場合、このプログラムがなくてもエラーは表示されません。
しかし今後、他のプログラミング言語を学んでいくと、この解放作業が求められることは少なくありません。
そのため、お作法として身に着けておくことをお勧めします。
プログラム13|プログラム4で作成した重複削除シートを削除
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Application.DisplayAlerts = False ws2.Delete Application.DisplayAlerts = True |
この事例では、プログラム4で重複削除したシート(ws2)を作成しました。
既出のとおりws2は、重複のない型式リストを取得するために作成したものです。
そのためエクセルに残しておく必要がありません。よって、ws2を削除します。
Application.DisplayAlerts = True:エクセルの警告メッセージを表示する
ここでも「Application.DisplayAlerts」を使っています。シート削除も警告メッセージが出る可能性があるからです。
こうすることで、VBAプログラム実行中に警告メッセージの表示されないようにします。
プログラム14|プログラム終了
1 |
End Sub |
プログラム1と対になるプログラムで、プログラム終了させるための記述です。
「End Sub」を読み込むと、プログラムが終了します。
プログラムの解説はここまでです。
Excel VBAについて詳しく理解したいなら
VBAを活用すると、仕事を効率化できる幅を広げることができます。
たとえば私が実際にVBAを活用して効率化してきた作業は以下の記事で紹介しています。
興味がある人は以下の記事もご覧ください。
動画でも解説しています。
エクセルマクロVBAで出来ることを15の事例で紹介|日常業務をラクにするヒントを見つけよう!
(音声が小さいので、ボリュームを上げてご覧いただければと思います)
VBAの勉強方法
私はプログラミング初心者からVBAを勉強を始めて少しずつレベルアップしていきました。
成長の過程は以下で紹介しています。
学習の過程では、意識すべきポイントがあります。
特に独学の場合だと、勉強を優先してしまい、肝心な実践を疎かにしがちです。
私の経験では、実践から逆算した勉強が必要だと考えています。
目指すべきは会社でお金をもらいながら勉強することです。
要はVBAを仕事の一つとして上司に認めてもらうのです。
そうすればわざわざ高いお金を払って勉強をする必要がなくなります。
しかも作業を自動化して、会社やチームに貢献しつつ、自らのスキルアップできます。
そのために必要な考え方を以下で紹介しています。
とはいえ、プログラミング初心者でVBAについて知識ゼロの人もいるはずです。
いきなり会社でVBAで使うことさえ、とてつもなくハードルが高く見えてしまうものです。
その場合は、VBAの基本について学ぶ必要があります。
たとえば車の運転も慣れてしまえば、たいしたことではありません。
しかし教習所で運転の基本を学び、免許を取得することで、公道で運転できるようになります。
VBAも同じです。VBAに免許はありませんが、まずは基本を学ばないことには会社で使えるレベルにはなりません。
実際に私もプログラミング初心者のときは、動画を見たり書籍を読んだりして勉強しました。
今はオンラインの教材で無料で学習できるものも多いです。
上記のリンクでは、私の経験から勉強にオススメの教材を紹介しています。
興味がある人はご覧ください。
VBAを自分で書けるようになる
さて、本記事で紹介したマクロを利用すれば、作業の自動化が可能になります。
しかしデメリットもあります。それはカスタムできないことです。
なぜなら、色々な要望が増えるからです。
この動画を見たとき、「もっと○○ができるのでは?」や「ここはなんとかならないのか」と感じる人は少なくないはずです。
例えば、「他の条件を付け加えたい」や「日付毎に条件を変えたい」といった要望が出るかもしれません。
このような要望を満たすには、マクロを勉強して自力でマクロを編集できるようになる必要があります。
もし、自力でマクロを編集できるようになれば、今より仕事の効率はグッと上がります。
実際、私も自力でマクロを書けるようになってからは、仕事の生産性が一気に上がりました。
他の人が30分~1時間かけて行う仕事が、ボタン一つで終わらせることができるようになったのです。
その結果、周囲からの信頼も増し、仕事で高い評価を得られるようになりました。
ただ、要望に応えるようになるためには、マクロを学ぶ必要があります。
まずは無料でマクロを勉強してみる
ウェブや書籍で勉強すれば、マクロを習得できると考えている人は少なくありません。
しかし、仕事で使えるマクロを習得したいなら、仕事で使える部分に特化した教材で学ぶことをお勧めします。
なぜなら、ウェブや書籍には仕事に関係しない部分まで提供していることが多いからです。
例えば、マクロ初心者なのに配列を学ぼうとする人がいます。実は配列なしでも仕事で使えるマクロを書くことは可能です。
しかし、マクロ初心者ほど「全ての知識が必要だ」と考えて、無駄な学習に時間を使ってしまうのです。詳しくは、こちらの記事で紹介しています。
そこで、私がお勧めするのは仕事に直結するマクロ教材です。とくにお勧めするのは、こちらの無料オンライン動画です。
なぜなら、仕事に直結する部分に絞って、エクセルマクロを学ぶことができるからです。
マクロの作り方・考え方から解説しているので、教材をしっかり学べばここで紹介したマクロをゼロから書けるようになります。
マクロ初心者が、仕事に直結したいマクロを学ぶなら、まずはこちらの無料オンライン動画を試すのがいいです。
興味がある人は、まずは無料でエクセルマクロの勉強を始めてみてください。
もっと学びたいと感じたら、さらに深く勉強をしてみることをお勧めします。