エクセルマクロVBAでシートを印刷するときの事例を紹介していきます。
この記事では、以下の印刷用のVBAプログラムを紹介します。
目次
アクティブシートやシート名で印刷する方法
事例2|シート名で印刷する
事例1|アクティブなシートを印刷する
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Sub Sample1() ActiveSheet.PrintOut End Sub |
ActiveSheetでアクティブなシート(開いているエクセルシート)を選択し印刷を行います。
事例2|シート名で特定して印刷する
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Sub Sample2() WorkSheets("Sheet1").PrintOut End Sub |
シート名を指定して印刷をします。
事例2は「シート1」という名前のシートを印刷します。
なお、事例2のプログラムのWorkSheets(“Sheet1”)の「Sheet1」を他のシートの名称に変更すれば、そのシートを印刷できます。
複数シートを印刷する|全シート、特定シートの印刷
事例4|特定シートを印刷する
事例5|特定シート以外を印刷する
事例3|全シートを印刷する
開いているエクセルファイルの全てのシートを印刷します。
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Sub Sample3() ActiveWorkbook.PrintOut End Sub |
事例4|特定シートを印刷する
開いているエクセルファイルに「Sheet1」という名称のシートがあれば、それを印刷します。
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Sub Sample4() Dim ws As Worksheet For Each ws In Worksheets If ws.Name = "Sheet1" Then ws.PrintOut End If Next End Sub |
4行目の「Sheet1」を別のシート名に変更すれば、そのシートを印刷可能です。
事例5|特定シート以外を印刷する
開いているエクセルファイルの「Sheet1」という名称のシートを除いて全て印刷します。
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Sub Sample5() Dim ws As Worksheet For Each ws In Worksheets If ws.Name <> "特定のシート名" Then ws.PrintOut End If Next End Sub |
4行目の「Sheet1」を別のシート名に変更すれば、そのシートを除いて全て印刷することができます。
印刷範囲を指定する|セル指定、ページ指定、最終行の自動指定
事例7|特定シートの印刷範囲を指定して印刷する
事例8|特定シートの印刷範囲を最終行まで指定して印刷する
事例9|アクティブシートの印刷ページを指定して印刷する
事例6|アクティブシートの印刷範囲を指定して印刷する
アクティブシート(開いているエクセルシート)の「A1~D4」の範囲を指定して印刷します。
印刷範囲を指定する場合は、PrintOutに以下を書き足します。
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Sub Sample6() ActiveSheet.PageSetup.PrintArea = "A1:D4" ActiveSheet.PrintOut ActiveSheet.PageSetup.PrintArea = False End Sub |
4行目はPrintAreaで指定している範囲を初期化するためのものです。
初期化しないと、連続して印刷したときにA1:D4の範囲指定が残ってしまい、印刷に影響が出るからです。
事例7|特定シートの印刷範囲を指定して印刷する
「Sheet1」というシート名の「A1~C2」の範囲を指定して印刷します。
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Sub sample7() WorkSheets("Sheet1").PageSetup.PrintArea = "A1:C2" WorkSheets("Sheet1").PrintOut WorkSheets("Sheet1").PageSetup.PrintArea = False End Sub |
事例8|特定シートの印刷範囲を最終行まで指定して印刷する
シートの最終行を取得して、その最終行までを印刷範囲として指定します。
なお、この事例ではA列の最終行を取得しています。
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Sub Sample8() Dim cmax As Long cmax = Worksheets("Sheet3").Range("A65536").End(xlUp).Row With Worksheets("Sheet3") .PageSetup.PrintArea = "A1:E" & cmax .PrintOut .PageSetup.PrintArea = False End With End Sub |
事例9|アクティブシートの印刷ページを指定して印刷する
1枚のシート中で、複数ページにまたがる場合、ページ数を指定して印刷することができます。
印刷ページの指定方法は、PrintOutに以下を書き足します。
To:= “印刷終了ページ番号”
以下の事例は1~3ページ目まで印刷します。
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Sub sample9() ActiveSheet.PrintOut From:=1, To:=3 End Sub |
印刷設定をして印刷する
事例11|印刷サイズをA4に選択する|PaperSizeを使う
事例12|印刷サイズをA3に選択する|PaperSizeを使う
事例13|印刷を縦向きに設定する|xlPortraitを使う
事例14|印刷を横向きに設定する|xlLandscapeを使う
事例10|印刷範囲を一枚に収める|FitToPagesWide, FitToPagesTallを使う
印刷範囲を1枚に収めたい場合は、PrintOutに以下を書き足します。
.FitToPagesTall =1 |縦方向で1ページになるように縮小
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Sub Sample10() With ActiveSheet.PageSetup .Zoom = False .FitToPagesWide = 1 .FitToPagesTall = 1 End With ActiveSheet.PrintOut End Sub |
注意点は、3行目の「.Zoom=False」を入れることです。
ZoomオプションはデフォルトでTrueですが、Zoom=Trueのままだと、FitToPagesWideやFitToPagesTallの設定が無視されてしまいます。
事例11|印刷サイズをA4に選択する|PaperSizeを使う
印刷サイズの変更は以下のプログラムで可能です。
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Sub Sample11() ActiveSheet.PageSetup.PaperSize = xlPaperA4 ActiveSheet.PrintOut End Sub |
事例12|印刷サイズをA3に選択する|PaperSizeを使う
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Sub Sample12() ActiveSheet.PageSetup.PaperSize = xlPaperA3 ActiveSheet.PrintOut End Sub |
事例13|印刷を縦向きに設定する|xlPortraitを使う
印刷の向きは以下のプログラムで変更可能です。
.PageSetup.Orientation = xlLandscape|横向き
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Sub Sample13() ActiveSheet.PageSetup.Orientation = xlPortrait ActiveSheet.PrintOut End Sub |
事例14|印刷を横向きに設定する|xlLandscapeを使う
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Sub Sample14() ActiveSheet.PageSetup.Orientation = xlLandscape ActiveSheet.PrintOut End Sub |
印刷トレイを選択する
実はマクロからは印刷トレイを直接操作することができません。
そこで、あらかじめ登録されている複数のプリンタを切り替える方法を紹介します。
プリンタの指定は、PrintOutにActivePrinter:=”印刷に使いたいプリンタ名”とします。
事例15|印刷用プリンタを切り替える
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Sub Sample15() ActiveSheet.PrintOut ActivePrinter:="Snagit 2019" End Sub |
上記の「Snagit 2019」をお使いのプリンターの名前に切り替えることで、プリンタを指定できます。
プリンターの名称はエクセルで印刷するときの画面を見れば確認可能です。
印刷せずにプレビュー表示を行う方法
事例16|印刷プレビューを開く(印刷はしない)
印刷せずに印刷プレビューを開くだけのプログラムです。
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Sub Sample16() ActiveSheet.PrintOut preview:=True End Sub |
印刷する枚数を指定する
事例17|印刷枚数を指定する
ここでは、2部印刷するよう事例を紹介します。
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Sub Sample17() ActiveSheet.PrintOut Copies:=2 End Sub |
PDFとして印刷する
事例18|エクセルからPDFに変換して印刷する
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Sub Sample18() Worksheets("Sheet1").ExportAsFixedFormat Type:=xlTypePDF, Filename:=ThisWorkbook.Path & "\test.pdf" End Sub |
「Filename:=ThisWorkbook.Path & “\test.pdf”」でPDFの保存先を指定しています。
この事例では、エクセルファイルの保管フォルダと同じ場所に「test.pdf」というファイルを保管するようにしてあります。
保管場所を変更したい場合は、「ThisWorkbook.Path & “\test.pdf”」を変更します。
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