仕事ではタスク管理が重要であるといわれます。
なぜなら、仕事をしているとやるべきことを忘れてしまうことがあります。
例えば担当業務が増えると、自分が誰に何を依頼していたのかを分からなくなってしまうことがあります。
そのため、各タスクの締切が分からなくなってしまい、いつしか忘れ去られてしまうのです。
このとき、タスク管理表があれば仕事の抜け漏れを防ぐことができます。
しかし、タスク管理表は数多くあり、どのような管理表を採用すればいいのかわからないことも少なくありません。
そこで、私が自分で作成したタスク管理表の作り方と考え方を紹介します。
目次
タスク管理表を作っても機能しないのはなぜか? 3つの理由
「タスク管理表を作ってもそのうち使わなくなる」という経験をしたことがある人は少なくありません。
実際に私もその中の一人です。タスク管理表を導入して1ヶ月は使っていましたが、すぐに使わなくなってしまったのです。
その理由は簡単で、タスク管理表の維持管理が割に合わないからです。
タスク管理表に情報を入れ込む作業に手間がかかってしまうのです。
例えば、タスク管理表に情報を入れ込んでも、締切が変わることはよくあります。そうすると、締切の情報を更新する必要があります。
これに対応していたら、タスクを維持管理するだけで時間がかかってしまうのです。
そして、以下の3つのステップでタスク管理表が機能しなくなっていきます。
理由2|作業が面倒になり、管理表が最新版でなくなる(ステップ2)
理由3|維持管理されていない表は誰も見なくなる(ステップ3)
以下で具体的に紹介していきます。
理由1|維持管理に手間がかかる
●ステップ1
タスク管理表の使い始めは、維持管理がうまく進みます。しかし、少しずつ維持管理が面倒になってきます。
なぜなら、維持管理は面倒な作業だからです。例えば、仕事をしていると、優先順位が変わることは少なくありません。
優先順位が変われば、当然仕事の締切も変化します。そうすると、タスク管理表の締切を更新する必要があります。
このとき、タスク管理表の締切を確実に更新すれば問題ありません。
しかし、疲れていたりやることが多かったりすると締切更新をやらないことが増えてきます。
「まあいいか」や「次にまとめてやろう」と考えて、後回しにし始めるとタスク管理表が機能を失い始めます。
理由2|作業が面倒になり、管理表が最新版でなくなる
●ステップ2
ステップ1で維持管理に手間がかかり始めると、管理表の情報更新が後回しになってきます。
そうすると、管理表が最新版ではなくなってきます。
また、後で回しにしていた更新作業が溜まってくると、どれが更新されていないのかわからなくなってきます。
そして、ますます管理表が最新版ではなくなっていくのです。
この時点で、「この管理表を使っても意味がない」と感じ始めています。
理由3|維持管理されていない表は誰も見なくなる
●ステップ3
維持管理されない管理表は、もはや管理表とは言えません。そのうち、誰も見なくなっていきます。
例えば、「タスク管理表はどこのフォルダにあったっけ?」と質問され始めたら、末期状態といえます。
こうして、形骸化したタスク管理表はフォルダの中に一生眠ることになるのです。
しかし、タスク管理表があれば仕事の抜け漏れがなくなり便利であることは間違いありません。
おそらく、これを読んでいるあなたもタスク管理をして、仕事をスムーズに進めたいと感じているはずです。
それでは、どのようにすれば使えるタスク管理表を作成できるのでしょうか。それについて以下で詳しく説明していきます。
そもそもタスク管理表は使われなくなる要因とは?
ここまで、タスク管理表が使われなくなる流れについて紹介してきました。
しかし、使われなくなるのは結果であり、そこには要因があります。
例えば、体調が悪化するのも結果であり、そこには睡眠不足や運動不足のような要因があるのです。
そのため、その要因を考慮したタスク管理表を作成しないと機能するようになりません。
そして、私の経験上、タスク管理表は以下の3つの要因を考慮する必要があります。
要因2|一度に考えることができる仕事の数には限界がある
要因3|タスクの入力や変更が面倒である
一つずつ詳しく紹介していきます。
要因1|仕事の優先順位は常に変わる
仕事をしていると、優先順位がどんどん変わっていきます。
今月末の締切が半年後になることもあれば、2ヶ月後の予定が2週間後になることもあります。
これは自分の力でどうにかならないことが多いです。
つまり、仕事の優先順位は変化しうるものとして、タスク管理する必要があるのです。
このとき、タスク管理表の優先順位変更が面倒だとすぐに使わなれなくなってしまいます。
したがって、仕様簡単に変更できるようにしておく必要があるのです。
実際、優先順位の入れ替えがスムーズにいかない管理表は2,3週間もすれば廃れていきます。
要因2|一度に考えることができる仕事数に限界がある
仕事に限らず、一度に考えることができる数には限界があります。せいぜい2,3個を考えることができる程度です。
例えば、パワーポイント資料の情報量は少ない方がいいといわれます。それは、資料を見る側が一度に受け取れる量が決まっているからです。
実際、タスク管理表に書いてある情報量が多すぎると、タスク管理表を見るのが嫌になってしまいます。
これは単純に考える量が増えてしまうことが原因と言えます。
そのため、タスク管理表をパッと見て、自分の抱えている仕事の全体感をつかめるようにする必要があります。
そもそも、タスク管理表の目的は抜け漏れ防止にあります。
タスク管理表を見た人が、抜け漏れがないことを一目で理解できる情報量にしてやる必要があるのです。
そうしないと、「タスク管理表を見る」ことそのものが負担になってすぐに使われなくなってしまいます。
理由3|タスクの入力や変更が面倒である
タスク管理表は誰かが管理する必要があります。これは、自分の場合もあれば他人の場合もあります。
このとき、情報を入力したり変更したりするのが面倒だと管理表が維持管理されません。
例えば、新しいタスクを入れ込もうとしたとき、情報量が多すぎるとタスク管理表を使ってもらえなくなります。
それは、入力すべき情報量が多すぎて、入力そのものが後回しにされてしまうからです。
これは、入力する人が怠け者なのが悪いのではなく、タスク管理表に入れ込む情報が多いことが悪いと言えます。
そのため、タスク管理表の情報は少なくしてやる必要があるのです。
タスク管理表は3つのポイント・機能が大切
ここまで、タスク管理表が使われなくなる要因をお伝えしてきました。
ここからは、その要因を踏まえて使われるタスク管理表を作成に必要な条件についてお伝えしていきます。
ポイント(機能)2|一目見て何がどのような状況かわかる
ポイント(機能)3|詳細情報にすぐにアクセスできる
それでは以下で、詳しく説明していきます。
ポイント(機能)1|管理する情報を絞る
管理する情報をできる限り絞るのは、確実に満たしたい条件です。
なぜなら、情報が少ないほど管理がラクだからです。
例えば、タスクを確認するとき、情報が多いと管理表のどの部分をみればいいのかわからなくなります。
これが続くと、使用するのが面倒になってきて、「このタスク管理表は使えない」となってしまうのです。
また、タスクを入力するときも同じです。上述の通り、入力が多すぎると新しいタスクを入れ込むのが面倒になってしまいます。
このように、管理する情報をできる限り絞るのは、確実に満たしたい条件なのです。
ポイント(機能)2|一目見て何がどのような状況かわかる
条件の一つに、タスク管理表を見たときに、どのタスクがどのステージにあるのか分かるのは大切なことです。
なぜなら、タスクの「管理」とは、誰が何をいつまでに終わらせるのかを把握するためのものだからです。
例えば、上司が「〇〇の状況はどうなっているのか?」と聞くとき、誰が何をいつまでに終わらせるのかを知りたいことを指しています。
実際、会議でもアクションプランを作成することがあります。そして、このアクションプランには、who, what, when, how の内容を記載します。
タスク管理表も同じです。これらの情報を入れておくことで、きちんと機能するタスク管理表になります。
以下のようなイメージです。
このように一目見て、誰が何をいつまでに終わらせるのかを把握できるものにする必要があるのです。
ポイント(機能)3|詳細情報にすぐにアクセスできる
タスク管理表を使えるツールにするためには、いくつか工夫が必要です。
その中で重要なことに、タスク管理表から詳細情報にアクセスできるようにすることがあります。
なぜなら、タスク管理表を見れば「細かい情報も閲覧可能である」と思ってもらえれば、タスク管理表をイヤでも使うようになるからです。
例えば、ウェブを開くとき、yahooにアクセスする人は多いです。それは、yahooにアクセスすれば、たくさんの最新情報を見つけることができるからです。
このとき、yahooのリンクをクリックすれば、詳細情報を飛べます。これが大切なのです。
もし、yahooにリンクが存在せず、詳細情報に飛べなかったらどうでしょうか。おそらく、yahooへアクセスする人は激減するはずです。
結局、yahooにアクセスする理由は、いろいろな最新情報の詳細を知れると考えているからなのです。
そして、この考えをタスク管理に応用するのが大切です。
以下の画像の通り、私が作成したタスク管理表では、詳細情報をハイパーリンクからクリックして飛べるようにしています。
こうすることで、タスク管理表を見れば、使用者に「詳細情報にアクセスできる」と思ってもらえます。
タスク管理表を継続して使ってもらえるようにするための仕組み作りが大切なのです。
なお、このタスク管理表ではハイパーリンクを作成するようにすることで、過去の資料にアクセスしやすくなります。
例えば、数ヶ月後や1年後に、過去の資料を閲覧したり参考にしたりしたいときがあります。
このタスク管理表を使えばハイパーリンクがあるので、たやすく過去資料を閲覧したり参考にしたりできるのです。
私が考案したタスク管理表(エクセル)はこちら|無料ダウンロードも可能
こちらの記事でタスク管理表について紹介しています。
ぜひ合わせて読んでみてください。
仕事の考え方やツールについては以下の記事もお勧め
仕事の考え方やツールについて興味がある人は、以下の記事を合わせて読んでみてください。
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●エクセルマクロVBAで在庫管理する方法
●仕事の段取りを組むときのコツ
●エクセルマクロVBAでガントチャートを作成し進捗管理する方法
パソコンスキルがあれば自分で対策をうてる
ここまでタスク管理表についてお伝えしてきました。
タスク管理表に限らず、原因を考え正しい対策を打てば、手持ちのツールでも十分に使えるものを作成できます。
実際、私が自分で作成したツールはエクセルだけで作成しています。
そのため、有料のツールを導入する必要がなく、外注も不要です。
パソコンスキルがない人は対策できない
しかし、多くの人は原因を理解できても、正しい対策をうつことができません。
なぜなら、スキルが乏しいからです。例えば、タスク管理表を考えてみます。
タスク管理表を使っていると、入力が面倒だったり、一目見て情報を整理できなかったりします。
そのため、自分で作業を行って解決するしかありません。
しかし、自分で手作業をしていては仕事が増えるだけで疲弊するだけです。
実際、パソコン入力だけで一日の仕事が終わってしまう人もいます。
しかし、このような仕事をしていては、仕事が進まないだけでなくキャリアアップも厳しいと言わざるを得ません。
このとき、外部ツールや外部業者を活用しようと考える人がいます。
しかし、上司に許可を取ったりセキュリティ問題を考えたりすると、それだけで時間がとられてしまいます。
実際、外部業者に依頼すると、想定と異なるツールが納品されることもあります。
そうなると、コミュニケーションコストが増えてしまいます。当然、多額の費用も必要となります。
パソコンスキルがある人は自ら考え対策まで作れる
一方でスキルをもっている人は違います。
例えば、エクセルマクロのスキルを持って入れば、作業を自動化することが可能です。
面倒な作業をパソコンに代行させることができるのです。
実際、入力や情報更新を自動化することはエクセルマクロを使えばたやすいことです。
このように、スキルがある人とない人では、対策を打てるかどうかに大きな影響を及ぼすのです。
実際、私はエクセルマクロで出来ることを紹介しています。
それを見るだけでも仕事を劇的に改善できることが分かるはずです。詳しくは以下の記事で紹介しています。
もし、実務の対策を打てるようになりたいと考えているなら、エクセルマクロのようなパソコンスキルを学ぶことはとても役に立ちます。
もしエクセルマクロに興味があるなら、こちらの無料動画を推奨しています。
初心者でも迷わず勉強できるように動画でステップバイステップで解説をしています。
また、これから学んでいく上で、つまずくポイントを解説されているので、非常にお勧めしています。
ぜひ興味がある人はこちらの無料動画からチャレンジしてみることをお勧めします。