議事録を効率的に作るために効果的なのが、フォーマット(テンプレート)を使うことです。
なぜならフォーマットを使えば、分かりやすくて見やすい議事録をラクに作成できるからです。
しかしウェブ上には数多くのフォーマットが存在しており、どれを使えばいいのか迷ってしまうことも少なくありません。
そこで私がこれまで上場企業の定例会や外資コンサルと共同して進めたプロジェクトの経験をもとに、議事録のテンプレートを準備しました。
ワードやエクセルファイルとしてダウンロードできるようにしてあります。ぜひご活用ください。
目次
テンプレート|エクセルやワードの議事録サンプルをダウンロード
この記事では、エクセルやワードに関する議事録テンプレートはダウンロードできるようにしています。
ダウンロードできる議事録は以下の2種類あり、どちらも同じ項目で構成されています。
そのためどちらを使っても、大差ありません。使いやすい方を選択して活用ください。
テンプレート1|エクセル議事録サンプルをダウンロード
この記事でダウンロードできるエクセル議事録は以下です。
テンプレート2|ワード議事録サンプルをダウンロード
この記事でダウンロードできるワード議事録は以下です。
以下のフォームからサンプルをダウンロードできます。
なお登録したメールアドレスに、エクセルとワードの両方のテンプレートが配信されます。
それでは以下で、ダウンロードできるテンプレートの使い方を事例を使って説明していきます。
議事録フォーマットの書き方を事例で解説
議事録をダウンロードできるようにしましたが、ダウンロードするだけでは上手に使いこなすことはできません。
そこで、この記事でダウンロードできる議事録フォーマットの記載について事例を交えて解説します。
以下の項目について詳しくお伝えしていきます。
項目2|会議の要約
項目3|議事
項目4|議事録作成
なおワードのテンプレートの場合で解説を行います。
ただエクセルとワードの議事録は同じ項目で作成しているので、ワードの説明はそのままエクセルの議事録にも使えます。
ワード議事録フォーマットの書き方の事例|会議の一般情報
会議がいつどこで行われて、誰が出席し何が議論されたのかを記載します。以下で各項目について説明していきます。
会議名
会議の名称を書きます。正式名称を入れるようにします。
例えば、「○○プロジェクト2018年度1月定例会」と記載します。
会場
会議を実施した場所を書きます。
例えば、「○○社△△オフィスXX会議室」という書き方をします。
開催日時
開催日時を記載します。
例えば、「2018/1/20 13:00~15:00」と記載します。
議題
議題を記載します。以下のように記載します。
2.各グループ報告
3.総括
ここでは3つですが、必要に応じて数を増やします。
参加者(敬称略・順不同)
会議に出席した人の名前を記載します。
誰が出席したのが分かることが目的なので、同じ苗字の人がいれば、氏名まで記載します。
会議資料
使用した会議の資料名を記載しておきます。
使用した資料は、議事録と同じフォルダで管理しておくとトレースしやすいです。
ワード議事録フォーマットの書き方の事例|会議の要約
会議の要約とは、「何が決まったのか」と「今後、何をするのか」を明記することです。
特に情報共有の場合、この部分を見れば分かるというくらい要約して記載するのがコツです。
以下で事例を使って各項目を説明していきます。
決定事項
決定事項では、会議で決定したことを記載します。ここでは以下の2つを事例として記載しています。
これくらいシンプルに記載すると分かりやすいです。
・「規制要件の調査」は新たにプロジェクトを立ち上げる
アクションプラン(ToDo)
アクションプランは誰が何をいつまでにするのかを明記します。
ここでは、以下の3つを事例として記載しています。
2|グローバルチームとの情報共有と管理手法を検討する|佐藤|2019/1/31
3|「規制要件の調査」のチームメンバー選定や必要タスクを洗い出す|高橋|2019/1/31
テンプレートではあらかじめ「内容」、「担当」、「期限」の3つに分けているので、全部埋めるように書きます。
ただ会議でアクションプランについて述べているにも関わらず「担当」「期限」が明確に発言されない場合があります。
そのときは会議中に質問し、明確にするようにします。
ワード議事録フォーマットの書き方の事例|議事
議事とは、「何がどのように議論されたのか」を記載する部分です。
議事を書くときのコツは以下の2つです。
コツ2|質問と回答をセットで書く
「コツ1|説明資料に含まれる部分は記載しない」のは、資料に含まれる内容は資料を見れば記録として残っているからです。
わざわざ重複した内容を議事録に載せる必要はありません。
「コツ2|質問と回答をセットで書く」のは、1つの質問に対し1つの回答を記載することです。
この質疑応答を文書化するのが、議事録の狙いです。このとき、すべての質疑応答を記載する必要はありません。
重要な部分を要約しまとめるのがコツです。以下の事例を見ると、まとめ方の参考になるはずです。
議事
件名|プロジェクトリーダー報告
内容|資料:全体スケジュール
・商品販売のスケジュールにヨーロッパ市場は含まれていないか?(鈴木)
→ヨーロッパ市場はグローバルチームと協議してからスケジュールに組み込む予定(田中)【決定事項1】【アクションプラン1】
・本社と各工場でタスクのすみわけは出来ているのか?(鈴木)
→本社で方針を設定し、工場は細かい手順を設定するようにすみわけを行っている。曖昧な部分は、適宜協議しながら進める(田中)
基本的には議事録フォーマットに従って書いていけば、抜け漏れなく議事録を作成できます。
ここでは議題1のみを記載していますが、議題の数だけ同様に議事を作成していきます。
議事を書く時の3つの注意点
書き方の注意点が3つあります。それは以下です。
注意点1|使用した資料を書いておくこと
注意点2|誰が発言したのか書くこと
注意点3|決定事項やアクションプランと連動させること
以下で詳しく説明します。
注意点1|使用した資料を書いておくこと
各議事で使用した資料を記載しておくと、議事の完成度が増します。
なぜなら、議事を読んでも何を議論したのか分からないことがあるからです。
そのとき議論に使った資料名を記載しておくと、議事録を読んだ人がどの資料を確認すればいいか把握することが可能になります。
注意点2|誰が発言したのか書くこと
議事録の作成目的の一つに誰が発言したかを記録として残しておくことがあります。
誰が発言したのか分かることで、後で発言の意図を聞くことができるからです。
「~~~~(発言者)」と記載しておくのがコツです。
注意点3|決定事項やアクションプランと連動させること
決定事項やアクションプランと連動させて書いておくのが大切です。
なぜなら、決定事項やアクションプランがどのような議論を経て決められたのかを把握することができるからです。
これによって、議事録の見やすさがグッと上がります。
ワード議事録フォーマットの書き方の事例|議事録作成者
議事録は誰が作成し承認したかを記載しておきます。
議事録をメール配信・配布するときの3つの注意事項
議事録は責任者の承認をもらった後で関連者に配信します。
このとき3つの注意事項があります。ぜひ覚えておいてください。
メール配信1|件名で内容が分かるようにする
メール配信2|メール本文は簡潔に記載する
メール配信3|PDFで配信する
以下で詳しく解説します。
メール配信1|件名で内容が分かるようにする
メールの件名で内容が分かるようにすることが重要です。理由は2つあります。
1つ目は、メールが来たときに件名を見ただけで議事録が配信されたことが分かるようにするためです。
2つ目は、議事録をメールボックスから検索するとき、探しやすくするためです。
2つ目の理由は見落としがちですが、頭の片隅で覚えておくと役立ちます。
例えば、多くの人が検索する可能性がある単語を入れておくのがコツです。
実際、私は「会議名+議事録」を件名にするようにしています。
このように、メールの件名で内容が分かるようにするのが議事録配信の注意点の1つです。
メール配信2|メール本文は簡潔に記載する
メール本文は簡潔に記載します。その理由は、議事録配信メールを使いまわすためです。
議事録配信用メールは、クライアントや社内重役に配信することがあります。
そのため、できるだけ記載ミスを減らすようにするのがコツです。
例えば、メール本文に日時や会議場所まで記載する人がいます。メールの場合、文章を書けば書くほど誤記が増えます。
しかし、詳細は添付した議事録に記載してあるので、わざわざ内容をメールに記載する必要はありません。
したがって、できるだけ簡潔にしてミスがないメール文を使いまわすのが賢いやり方です。
実際、私は議事録用のメールは本文を修正しないでいいようにムダな文は抜いていました。
このように、メール本文は簡潔に記載するのをお勧めします。
メール配信3|PDFで配信する
PDFで配信することが大切です。なぜなら、ワードやエクセルで送ると簡単に修正できるからです。
しかしPDFで配信すれば、改竄(かいざん)されにくくなります。
そうすることで、議事録が記録として問題ないことを保証できます。
議事録を作成するときのコツ
ここまで事例をもとに議事録の具体的な書き方についてお伝えしてきました。
しかし、さらに効率的に議事録を作成したり精度を上げたりするためのポイントがあります。
以下の記事で詳しく取り扱っていますので、ぜひ合わせて読んでみてください。
仕事をスピードアップして、効率的に行うスキルを磨こう
この記事では議事録の事例を紹介しましたが、議事録作成の目的は情報共有をスムーズに進めることにあります。
そのため議事録作成以外でも仕事のスキルを磨いておくと、さらに仕事をスムーズにこなせるようになります。
もし、仕事を速く行うためのコツやポイントを知りたいなら以下の記事もお勧めです。
●パソコン操作が早くなる20のコツ
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