仕事が速い人と遅い人の決定的な違いの一つにパソコン作業でマウスを使うかどうかがあります。
仕事ができる人のパソコン操作を見てみると、キーボードだけでほとんどの作業を行います。
一方で仕事が遅い人ほど、マウスを使ってPC作業を行っています。
そこでマウスを使わないでPC作業ができるようになるために必要なテクニックをお伝えしていきます。
目次
仕事が遅い原因はマウス! マウス操作を減らすことのメリット
パソコン仕事が遅くなる原因の一つは、マウスをカチカチ使って仕事をすることです。
なぜなら、マウスを使うと仕事が中断してしまうからです。
例えば、エクセルに文字入力するためにマウスでクリックしようとする人がいます。
そうすると、以下のような作業を行うことになります。
文字入力|キーボード
セル編集|マウス
文字入力|キーボード
セル編集|マウス
文字入力|キーボード
セル編集をするたびにマウス操作が必要になります。
そのため、キーボードでの文字入力に集中できません。
ただ、マウスを使う人はこの行動が仕事を中断している行為ということに気づいていません。
マウス操作のメリットは仕事の中断が減ること
しかし、パソコン操作が得意な人は、エクセルの文字入力はF2キーを押します。
そうすれば、いちいちマウスでクリックすることなくセルを編集できるからです。
文字入力|キーボード
セル編集|キーボード
文字入力|キーボード
セル編集|キーボード
文字入力|キーボード
全てキーボードで操作するので、マウス操作による中断が起きません。
そのため、パソコン作業に集中できるのです。
このようにマウスを使う人と使わない人は、マウス操作による中断の差があります。
そして、この違いが仕事の生産性の違いに影響してくるのです。
この違いは普段は感じないかもしれません。
しかし、コンサルで忙しく働いていたりプログラマで日常的にパソコンを使ったりする人は、マウス操作を嫌います。
コンサルやプログラマがマウスを使わない
コンサルやプログラマはPC操作でほとんどマウスを使いません。
実際、私はコンサルの人と一緒に働いたことがありますが、マウスをほぼ使っていませんでした。
その理由は、上述の通りマウスを使うと作業が中断して集中力が低下するからです。
例えば、コンサルは仕事量が多いです。大量の資料を準備し、仕事をこなす必要があります。
そのとき、マウス操作で時間ロスをしていたら仕事が回りません。
そのため、パソコン作業に集中するためにマウスを使わないのです。
マウスを使わない!効率操作のための設定方法
マウスを使わずにパソコンを効率的に操作するための設定を紹介します。
以下の設定を行うことで、マウスなしで作業を行いやすくなります。
No | パソコン操作 |
---|---|
1 | タスクバーを活用する |
2 | デスクトップアイコンをマウスなしで開く |
3 | ファイルやフォルダをキーボードで選択 |
4 | ルーティン作業を自動化する |
5 | スタートアップフォルダの活用 |
以下で一つずつ説明していきます。
設定1|タスクバーを活用する
タスクバーとは、画面下のアイコン表示されている部分です。
ここで表示されているアイコンは左から[windows] + [数字キー] 開くことができます。
たとえば、私は以下のように設定しています。
[windows] + [2] :Google Chrome
[windows] + [3] :インターネットエクスプローラー
[windows] + [4] :Firefox
[windows] + [5] :エクセル
[windows] + [6] :Youtube
[windows] + [7] :マインドマップ
[windows] + [8] :パワーポイント
[windows] + [9] :テキストエディター
詳しい設定方法は以下の記事で解説しています。ぜひ設定してみてください。
よく使うアプリを、タスクバーに設定しておくと、ショートカットキーで開くことができます。
つまり、デスクトップのアイコンをマウスクリックする必要がなくなります。
設定2|デスクトップアイコンをマウスなしで開く
「よく使うフォルダ」のショートカットキーをデスクトップに設置している人は多いです。
ただデスクトップのアイコンが多すぎて、目的のアイコンを探すのに時間がかかってしまうことは少なくありません。
しかしPC作業が速い人はマウスなしで、キーボードだけで目的のアイコンを開くワザを使っています。
それは目的のフォルダをあらかじめ登録することです。
以下の記事で、その設定方法を紹介しています。
設定3|ファイルやフォルダをキーボードで選択
ファイルやフォルダを選択するのはキーボードで行うことができます。
このとき、ファイルやフォルダ名の先頭文字を半角英数字にするとキーボードで操作をしやすくなります。
それはフォルダやファイル名の頭文字のキーを押すと、そのフォルダやファイルを選択できるからです。
例えば、以下のフォルダがあるとします。このとき、キーボードで「5」と押すと「50_最終資料」を選択できます。
マウスで選択する必要がなくなるので、操作を早くすることが可能です。
設定4|ルーティン作業を自動化する
毎日同じ作業をすることがあります。例えば、経理処理や事務手続きです。
このようなルーティンは自動化することでマウス作業を止めることができます。
この方法であれば、マウス作業どころか仕事そのものをパソコンに代行させることが可能です。
例えば売上の報告書を作成する場合、エクセルマクロを使ってボタン一つで報告書を作成できるように設定可能です。
動画で紹介しているのは、エクセルの元データから、複数の伝票を自動作成するサンプルです。
エクセルマクロを使って、300件以上の取引データから、取引先ごとに伝票を作成します。
エクセルマクロについては、こちらの記事で解説していますので、あわせて読んでみてください。
●エクセルマクロで「できること」とは?
●エクセルマクロとは? メリットや利点を解説
●エクセルマクロのサンプルファイルを無料ダウンロード
設定5|スタートアップフォルダの活用
スタートアップ設定を行えば、PC起動と同時によく使うアプリを開くことができます。
例えば私の場合であれば、PC起動と同時にGoogle Chromeなどのアプリが立ち上がるように設定してあります。
このように自動でアプリを立ち上げるには、以下のステップでスタートアップ設定を行います。
詳しい方法は以下の記事で解説しています。
マウスを使わずにウィンドウズ(windows)PCを操作する基本テクニック5つ
No | パソコン操作 | 内容 |
---|---|---|
1 | タスクの切り替え | [Alt] +[Tab] |
2 | デスクトップ切り替え | [Windows] + [D] |
3 | 左寄せ/右寄せ | [Windows] + [←]/[→] |
4 | コピー&ペースト | [Ctrl] +[C] と [Ctrl] + [V] |
5 | 検索 | [Ctrl] + [F] |
以下で一つずつ紹介していきます。
基本操作1|タスクの切り替え|[Alt] + [Tab]
複数あるタスクを切り替えるときは、[Alt]を押しながら[Tab]を数回押します。
そして、切り替えたいタスクを選択したら [Alt] を離します。
そうすると、マウスなしでタスクを切り替えることができます。
これができるようになると、マウスでスクリーン下のタスクをクリックせずにササっとタスク切り替えがでるようになります。
基本操作2|デスクトップ切り替え|[Windows] + [D]
パソコン画面に表示されているアプリを閉じて、デスクトップ画面のみを表示したいときがあります。
これは、[Windows] を押しながら [D] を押すことで操作できます。
マウスで全てのアプリを一つずつ閉じる必要はありません。
基本操作3|左寄せ/右寄せ|[Windows] + [←]/[→]
パソコン画面に表示されているアプリを左や右に寄せたいときがあります。
これは、[Windows] を押しながら [D] を押すことで操作できます。
マウスでアプリをドラッグする必要はありません。
基本操作4|コピー&ペースト|[Ctrl] +[C] と [Ctrl] + [V]
文字をコピーしてペースト(貼り付け)する作業は多いです。
そのため、この作業をマウスでやるのは面倒です。
それでは、PC作業が速い人はどのようにしているとかというと、以下の3ステップで作業を行います。
ステップ2|貼り付け先のタスクを開く| [Alt] + [Tab]
ステップ3|コピーした文字を貼り付け| [Ctrl] + [V]
コピー;ペーストに加えて、基本操作1「タスクの切り替え」もキーボード操作できるようになると、操作がグッと速くなります。
基本操作5|検索|[Ctrl] +[F]
作業中に文字検索をしたいときがあります。
そのときは、[Ctrl] + [F] で検索可能です。
上記は、Google Chromeの事例ですが、エクセルでもワードでも[Ctrl] + [F] で検索可能です。
ここまで基本操作についてお伝えしてきました。
この5つは考えなくても使えるレベルになるのがお勧めです。
マウスを使わないでエクセルを操作する
次に、マウスを使わないエクセル操作について紹介していきます。
No | 内容 | キーボード操作 |
---|---|---|
1 | セルの編集や文字入力 | [F2] |
2 | セルの複数選択 | [Shift]を押しながら[↑]、[→]、[↓]、[←] |
3 | 罫線を引く | [Alt]、[H]、[B]、[A]と順番に押す |
4 | シート移動 |
[Ctrl] + [PageDown]で右横のシートへ [Ctrl] + [PageUp]で左横のシートへ |
5 | シート名を変更 | [Alt]、[O]、[H]、[R]と順番に押す |
以下で一つずつ紹介していきます。
エクセル操作1|セルへの入力や編集は[F2]
セルに文字や数値を入力したり編集したりするときは、[F2]を使います。
マウスをクリックしてセルを選択することはしません。
エクセル操作2|セルの複数選択
複数のセルを選択するときは、[Shift]を押しながら[↑]、[→]、[↓]、[←]を教えて選択範囲を広げます
マウスのドラッグでは選択しません。
さらに[Home], [End], [Ctrl]を組み合わせて使えるようになると、マウスドラッグの数倍速くセルを選択できるようになります。
エクセル操作3|罫線を引く
複数セルを選択した状態で、[Alt]、[H]、[B]、[A]と順番に押します。そうすると、罫線が引けます。
マウスを使って、エクセルのタブを操作する必要はありません。
エクセル操作4|シート移動
エクセルのシート間を移動するときは、以下のショートカットキーを使います。
[Ctrl] + [PageUp]で左横のシートへ
エクセル操作5|シート名を変更
エクセルのシート名を変更する場合は[Alt]、[O]、[H]、[R]と順番に押します。そうすると、シート名を変更できます。
マウスを使って、エクセルのシート名をクリックする必要はありません。
マウスを使わないでインターネットのブラウジング操作を行う
マウスを使わなずにインターネットのブラウザ操作を行う方法について紹介します。
ここでは、基本となる5つの操作を紹介します。
No | ブラウザ操作 | 内容 |
---|---|---|
1 | 新しくタブを追加 | [Ctrl] +[T] |
2 | 新しいウィンドウを開く | [Ctrl] + [N] |
3 | ブラウザを閉じる | [Ctrl] + [W] |
4 | ウェブ検索する | [Ctrl] + [E] |
5 | ズームインとズームアウトする | [Ctrl] + [+] / [Ctrl] + [-] |
ブラウザ操作1|新しくタブを追加する
開いているブラウザに新しくタブを追加するときは[Ctrl] +[T]で行います。
ブラウザ操作2|新しいウィンドウを開く
新しいウィンドウを開くのは[Ctrl] + [N]で行います。
ブラウザ操作3|ブラウザを閉じる
不要なブラウザは[Ctrl] + [W]で閉じます。マウスを使って、ブラウザ右上の「X」を押すことはしません。
ブラウザ操作4|ウェブ検索する
ウェブ検索したいときは、[Ctrl] + [E]で検索窓を選択します。
ブラウザ操作5|ズームインとズームアウトする
ブラウザを拡大したり縮小したりするのはキーボードで操作できます。
ズームアウト (縮小)[Ctrl] + [-]
マウスを使わないでフォルダ操作する
マウスなしでフォルダ操作ができるようになると、PC操作が格段にスピードアップします。
詳しい内容は、こちらの記事で紹介しています。ぜひ読んで実践してみてください。
マウスを使わないでパソコン操作したいなら練習あるのみ
ここまでマウスは使わないでPC操作を行うためのテクニックを紹介してきました。
ただ、この記事を読んで「ふむふむ」と納得するだけではもったいないです。
なぜならマウスを使わないで、パソコン操作ができるようになるにはトレーニングが必要だからです。
例えば自転車でも補助輪なしで運転できるようになるまでには、練習が必要です。
何度も転倒しながら、補助輪なしのバランス感覚を体で覚えていくものです。
これはパソコン操作でも同じです。マウスという補助器具を使わないのは、慣れないうちは大変です。
しかし一度できるようになれば、マウスを使う方が面倒になってきます。
そして、パソコン作業を快適に行えるようになります。
ただマウスなしで作業ができるようになるためには、トレーニングが必要です。
それを頭に入れて、粘り強くトレーニングを続けてほしいと思います。