フローチャートを作成できるソフトやアプリは数多く紹介されています。しかし、それらのソフトはインストールする手間がかかったり、使い方を覚えるまでが面倒だったりすることが多いです。
その原因は、使い慣れていないソフトやアプリを使うからです。その結果、インストールに時間がかかったり、ゼロから使い方を覚える必要が発生するのです。
このような課題は、普段から使用しているソフトウェアを活用することで解決できます。
そこで、フローチャートを簡単にかつすぐに使えるようにエクセルのテンプレートを紹介することにしました。また、エクセルファイルをダウンロードできるようにもしておきました。ぜひご活用ください。
目次
この記事で紹介するフローチャートを作成できるエクセルテンプレート
この記事で紹介するエクセルのフローチャートの使い方は以下の動画で説明しています。
エクセルフローチャートの概要を紹介
この記事で紹介するフローチャート作成用エクセルは以下です。
上の図の赤枠内のボタンを押すと、フローチャート作成に必要なパーツを呼び出すことができます。
例えば、フローチャート作成パーツ(四角)が呼び出したい場合には、ボタンを押します。具体的には以下の操作を行います。
[2] フローチャート作成パーツ(四角)が呼び出せる
このようにエクセル内のボタンを押して、フローチャート作成に必要なパーツを呼び出してつなげていくことが可能です。
具体的な使い方は、記事の後半で説明します。その前に、エクセルでフローチャートを作るメリットを紹介します。
エクセルでテンプレートを作るメリット
フローチャートを作成できるフリーソフトは数多く紹介されています。しかし、同時にデメリットも抱えています。
デメリットを簡単に紹介すると、以下の3つです。
・ソフトウェアをインストールしていないパソコン以外で使えない
・自分でカスタムできない(機能追加や削除ができない)
これらの問題を抱えているため、フリーソフトを使うのは効果的とは言えません。しかし、エクセルで作成ツールであれば上記の課題を解決することができます。
メリット1|エクセルをインストールしていれば無料
ウェブで公開されているフリーソフトを使うとき、ソフトを新しくインストールする作業が発生します。しかし、これにはいくつかのリスクがあります。
例えば、フリーソフトをインストールすろとパソコンの容量が必要です。容量をくうと、パソコンが重くなってしまうことがあります。
フローチャート作成にしか使わないソフトに容量を使って、パソコンが重くなってしまっては問題です。
また、インストールしていたけれど、アプリそのものをどこに保管したのか忘れてしまうこともあります。
これでは使い勝手がいいとは言えません。しかし、エクセルであれば新しくソフトウェアをインストールする必要がないため、上記のリスクは低いです。
メリット2|会社やチームで簡単に共有可能
ソフトウェアをインストールすると、そのソフトやアプリをインストールしていないパソコンではソフトを使用できないことがあります。
これは、フローチャートを共有するのに一手間かかることを意味しています。
例えば、フローチャートをチームで共有したいとき、チーム全員が同じソフトをインストールする必要が生じます。
しかし、エクセルであればほぼ全員がインストールしています。そのため、全員が使用し共有することが可能です。ドロップボックスなどを使用すれば、共有して全員で編集追記も可能です。
メリット3|マクロを編集できればカスタム可能
ソフトを使えば、ラクにフローチャートを作成できるようになります。しかし、自分でカスタムすることは基本的にできません。つまり、自分の欲しい機能を追加したり、不要な機能を削除したりできないのです。
ただエクセルであれば、自由に編集追加ができます。このとき、エクセルマクロVBAを使えば、フローチャート作成の作業を一部自動化できるようになります。
実は、本記事でダウンロードできるエクセルファイルには、マクロを組み込んでおり、フローチャート作成に必要な各パーツを自動で作成できるようにしています。
もし、自分でマクロを書けるようになれば、マクロのコードをを追記したり削除したりすれば自分好みのフローチャート作成ツールを作成することができます。
その結果、より作業を早くスムーズに終わらせることができるようになります。
エクセルマクロについては、以下の記事で紹介しています。合わせて読んでみてください。
●エクセルマクロで「できること」とは?
●エクセルマクロとは? メリットや利点を解説
●エクセルマクロのサンプルファイルを無料ダウンロード
エクセルマクロVBAで作成したフローチャートのテンプレートを無料ダウンロード
以下のフォームにメールアドレスを入力いただくと、返信メールからエクセルファイルをダウンロードできます。
紹介したフローチャートの使い方・使用手順
使い方とコツについては以下の動画で紹介しています。ぜひご覧ください。
文章でも使い方を説明していきます。
このエクセルフローチャートの使い方は主に2つあります。
[2] 雛形を利用して作成する
それでは、以下で詳しく説明していきます。
[1] 自分でパーツを組み合わせる
パーツ内のボタンを押して、フローチャート作成に必要なパーツを呼び出す
[1-1] 開始/終了
[1-2] プロセス
[1-3] 判断/分析
[1-4] 書類
[1-5] 枠
[1-6] 矢印(直線)
[1-7] 矢印(カギ)
[1-8] テキスト
[1-1] 開始/終了
[1-2] プロセス
[1-3] 判断/分析
[1-4] 書類
[1-5] 枠
[1-6] 矢印(直線)
[1-7] 矢印(カギ)
[1-8] テキスト
これらのボタンを押してパーツを呼び出します。そしてマウスを使いながらパーツを動かし、フローチャートを作成していきます。
[2] 雛形を利用して作成する
雛形内のボタンを押して、サンプルを呼び出すことも可能です。
[2] 雛形「自動販売機」が出力される
サンプルを設置してから、ボタンを押してパーツを呼び出したり、サンプル内のパーツを削除したりしてフローチャートを作成していきます。
エクセルマクロVBAのコードを知りたい人はダウンロードして覗いてみてください
ここで紹介しているエクセルファイルにはマクロを組み込んでいます。もし、そのコードを知りたいならサンプルをダウンロードしてプログラムを確認してみてください。
さらにレベルの高いフローチャートを作成したいなら
この記事では、フローチャートを作成できるエクセルを紹介しました。ここで紹介したエクセルを利用すれば、フローチャートを手軽に作成できるようになります。
また、エクセルで作成することで、チームメンバーにも簡単に共有できます。何より、フローチャート更新のときも簡単に修正可能です。
しかしデメリットもあります。それはカスタムです。
なぜなら、周囲からの要望も増えるからです。ここで紹介するフローチャートを使えば、「もっと○○ができるのでは?」や「ここはなんとかならないのか」といったことを言われるようになります。
例えば、「各パーツの色を変えてほしい」や「フローチャートに限らず、他にもできるのでは?」といった依頼が来るのです。
このような依頼を満たすには、マクロを勉強して自力でマクロを編集できるようになる必要があります。
もし、自力でマクロを編集できるようになれば、今より仕事の効率はグッと上がります。
実際、私も自力でマクロを書けるようになってからは、仕事の生産性が一気に上がりました。
他の人が30分~1時間かけて行う仕事が、ボタン一つで終わらせることができるようになったのです。その結果、周囲からの信頼も増し、仕事で高い評価を得られるようになりました。
ただ、要望に応えるようになるためには、マクロを学ぶ必要があります。
まずは無料でマクロを勉強してみる
ウェブや書籍で勉強すれば、マクロを習得できると考えている人は少なくありません。しかし、仕事で使えるマクロを習得したいなら、仕事で使える部分に特化した教材で学ぶことをお勧めします。
なぜなら、ウェブや書籍には仕事に関係しない部分まで提供していることが多いからです。
例えば、マクロ初心者なのに難易度の高い配列から学ぼうとする人がいます。しかし、配列なしでも仕事で使えるマクロを書くことは可能です。
このように、マクロ初心者ほど「全ての知識が必要だ」と考えて、無駄な学習に時間を使ってしまうのです。詳しくは、こちらの記事で紹介しています。
そこで、私がお勧めするのは仕事に直結するマクロ教材です。仕事で使えるマクロを重点的に学ぶのです。
ここで、とくにお勧めするのは、こちらの無料オンライン動画です。
仕事に直結する部分に絞って、エクセルマクロを学ぶことができます。
マクロの作り方・考え方から解説しているので、教材をしっかり学べばここで紹介したマクロをゼロから書けるようになります。
マクロ初心者が、仕事に直結したいマクロを学ぶなら、まずはこちらの無料オンライン動画を試すのがいいです。
ただ、この無料動画だけではマクロを「自由自在に」書けるようになりません。
より詳しく学びたい人は有料の講座を学ぶことをお勧めします。お勧めはこちらです。
業務手順書を一緒にフローチャートを書こう
ここで紹介したフローチャートのエクセルを使えば、より楽にフロー図を書けるようになります。
しかし、フローチャートはただ書けばいいわけではありません。ポイントを意識することで、より見やすいフロー図を作成できます。
そのポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。合わせて読んでみてください。
仕事を自動化できればフローチャートは要らない
ここまで、フローチャートの書き方のポイントについて記載してきました。しかし、フローチャートを作っても確実に仕事が早くなるわけではありません。
なぜなら、フローチャートは人にわかりやすく説明するためのものに過ぎないからです。人が説明な仕事にしている限り、どうしても人為ミスが発生してしまうのです。
たとえば、月末処理で何百、何千といったデータを処理する仕事があります。このような仕事は、フローチャートで仕事の流れがわかっても必ずミスが生じます。
例えば、ダブルチェックをしたり確認部署をフロー図に入れる場合があります。たしかにフローは分かりやすいですが、フロー図があっても、人為的ミスがゼロになることはありません。
人がやるから以上、ミスはついてまわります。このようなケースは、エクセルマクロのような自動化ツールを活用して、人の作業そのものを減らすことを検討するといいでしょう。
エクセルマクロについては、こちらの記事で解説していますので、あわせて読んでみてください。
●エクセルマクロで「できること」とは?
●エクセルマクロとは? メリットや利点を解説
●エクセルマクロのサンプルファイルを無料ダウンロード
フローチャートに加えて、業務手順書も作成してみよう
フローチャートは、仕事全体の概要を図にしたものです。
しかし、仕事全体で引き継ぐことを考えるなら、手順書や業務マニュアルを作成しておくことをお勧めします。
そうすれば、仕事の引き継ぎが簡単になります。以下の記事で説明していますので、合わせて読んでみてください。
●業務マニュアル・手順書の作成方法
●業務マニュアル作成の目的とは?
●読まれる手順書を作るコツ
●業務チェックリストの作成のポイント
仕事のスピードをあげたいなら、業務効率化のスキルを磨こう
フロー図の作成方法を紹介しましたが、フロー図作成の目的は仕事を早く行うことにあります。
そのため、フロー図作成以外の仕事の速度をあげるスキルを学んでおくと、さらに仕事をスムーズにこなせるようになります。
もし、仕事を早く行うためのコツやポイントを知りたいなら以下の記事もお勧めです。
●パソコン操作が早くなる20のコツ
●多くの企業で採用されている業務効率化の事例
●仕事のムダの見つけ方
●業務効率化のテクニックやアイデアの出し方