仕事や家事を効率的に終わらせるには、いくつかの重要なポイントがあります。その多くは、すでに書籍で紹介されており、手に取って学ぶことができます。
しかし、出版されている本が多いため、どれを選べばいいのか迷ってしまうのが現実です。しかも、本のチョイスを間違えると、時間もお金も損をしてしまいます。
実際に、私も多くの効率化の本を読んできましたが、効率化につながる本とそうでない本があります。そこで、効率化に役立つ本だけを選定して、紹介します。
目次
業務効率化や改善をする上で読んでおきたい本
同じ仕事をするにしても、人によっては一日かかる作業が、他の人なら半日で完了することがあります。同じ仕事をしているのに、このような差が生まれるのでしょうか。
それは、段取りがうまくいっているかに差があるからです。実際、仕事には順番があります。そして、仕事の多くは、一人で完遂させることはできません。会社の規模が大きくなればなるほど、この傾向は強まります。
たとえば、家を建てる場合、木材を組み立たり、照明や空調設備を入れたりします。しかし、その前に木材や照明といった部品を、「いつまでに、どれくらい」準備しておくかを決めておく必要があります。
このように、「誰が、何を、どこに、いつまでに、どれくらい」を決めておくことが段取りです。この段取りがないと、いざ仕事にとりかかろうと思ったときに、「あれがない、これがない」となってしまうのです。
その結果、仕事がどんどん遅れてしまうのです。実は、業務効率化や改善というのは、「誰が、何を、どこに、いつまでに、どれくらい」を決めておくことと同義です。早い話が、事前の計画をどれだけ綿密に立てることができるかの差なのです。
そこで、実践したいのが、CCPMです。CCPMとは、Critical Chain Project Managementと呼ばれる期限内に製品やサービスを作りだすマネジメントの手法です。
ザ・ゴールで有名なエリヤフゴールドラット博士が提唱した方法で、多くの企業が取り入れている手法です。
実際に、私が企業で仕事をしていたとき、この手法を試したことがあります。結果は、チーム全体でのタスクと納期が明確になり、2ヵ月前倒しで仕事が完了しました。
仕事を効率化する上で強力な考え方ですので、ぜひ取り入れてみてください。
また、業務効率化に関しては、こちらの記事でも紹介していますので、あわせて読んでみてください。
長い会議を効率化したいなら
多くの企業では、重要な意思決定をするとき、マネージャーを入れて会議を行います。しかし、業務時間のほとんどが会議に使われるマネージャーは少なくありません。
もちろん、有意義な話し合いであれば問題ありません。ただ、実際は、どうでもいい議論を続けるだけで終わることは多いです。
蓋を開けてみると、メールで確認すれば終わっていたような会議も少なくないのです。こうした無駄な時間はできるだけ省かなければいけません。
このとき、会議を円滑に進めるように仕向きる必要があります。しかし、円滑に進めることだけに意識を向けると、良い意見が出ません。そうなると、会議のメリットが失われてしまいます。
では、どうすればいいかというと、会議の正しいやり方を知ることです。実は、会議に呼ぶべき人、議論にふさわしい会議室の作り方から司会者の決め方まで、正しいやり方があります。
これを知らずに、会議を行うと、いつまでたっても効率的な会議を行うことはできません。正しい会議をする方法を知りたいなら、こちらの本がオススメです。
これを読めば、「成果が出る会議とは何か」、「今まで何が足りていなかったのか」が見えるようになります。
家事や自炊を効率化するなら「ロジカル家事」の本を読もう
家事や自炊が苦手な人は少なくありません。私も家事や自炊は苦手です。しかし、健康は気にしているので、お惣菜ばかりを食べるのはイヤです。
では、どうすればいいのでしょうか。それは、家事や自炊において「手を抜くところ」と「手をかけるところ」に差をつけることです。
たとえば、手を抜くところとして、フライパンで調理をしないことがあります。フライパンを使うと、油をひいたり、炒めたりするのに時間がかかるからです。
フライパンをやめる代わりに、スチームレンジを使います。これを使えば、焼く、煮る、蒸す、揚げるがすべて可能になります。
そして、スチームレンジを動かしている間に、他の作業を行います。また、スチームレンジを使えば、余計な調理器具を使わなくて済みます。そのため、洗い物を減らすことも可能です。
他にも、アマゾンを利用して、生鮮食品の配達サービスを利用することで、買物の時間を節約することも可能です。
ただし、買物そのものが楽しかったり、料理がストレス発散だったりする人もいます。そのため、すべてに手を抜く必要はありません。楽しめる部分は、あえて手をかけるのもアリです。
ロジカル家事を読みながら、家事や自炊の時短方法を実践してみてください。そして、手を抜ける部分を探してみるといいでしょう。
エクセルを上手に使って効率化するなら
エクセルを効率的に使える人とそうでない人の差は、エクセルの機能をどれだけ知っているかの違いです。
たとえば、エクセルをただの表計算ソフトだと思っている人がいます。その場合、せいぜいエクセル関数を使ってsumやaverageで計算する程度しか使いこなせません。
一方で、エクセルがあらゆる業務を自動化できることを知っている人もいます。その人は、エクセルを使って請求書を自動作成するレベルで使いこなします。
このように、エクセルの機能をどれだけ知っているかで、エクセルが自動化ツールにもなるし、電卓とまりにもなるのです。
そのため、あなたがエクセルを使って効率化をしたいなら、エクセルで何ができるのかを学ぶことをオススメします。
とくにエクセルVBAを学ぶと、エクセルであらゆる仕事を自動化できることがわかります。詳しくは以下の記事を読んでみてください。
そもそもエクセルVBAとは何か? と感じた人は、こちらで詳しく説明しています。
また、エクセルの本については、こちらの記事でまとめています。ぜひ合わせて読んでみてください。
エクセルの使い方をもっと学びたいなら、こちらで詳しく説明しています。
エクセルマクロVBAに関する本を読んでみたいなら、こちらで詳しく説明しています。
事務作業を効率化したいなら
事務仕事をしていると、「なぜこれが必要なのだろう?」と感じる瞬間があります。
たとえば、ある企業で、毎月取引先に送る請求書をエクセルで作成している人がいました。その担当者は、請求書作成を手動でやっていたため、3日近く作成に時間がかかっていました。しかも毎月です。
私からすれば、エクセルマクロで自動化して、10分程度で処理できる作業です。しかし、このようなムダな事務作業をしてしまうのは理由があります。
それは、非効率的な仕事をしていることに気づいていないからです。実際、多くの人は、ムダな仕事をしていても、ギモンを感じないまま続けています。
ただし、ムダだと気づくのは、カンタンではありません。それは、作業に慣れてしまっているからです。
そのため、事務作業を効率化するには、仕事を早くこなせる人の事例を知って、新しいやり方に気づくことが大切です。もし、事務作業をもっと効率化したいなら、以下の本がオススメです。
こちらの本はamazonでの評価も高く、オススメです。マウスを使わずPCを操作するための「ショートカットキー」、パソコンの「設定」、PCのフォルダやファイルの「整理術」などを詳しく紹介しています。
こちらの本は、ワード、エクセル、メールでの仕事を速くしたい人向けです。仕事を早くするためのショートカットキーの使い方が詳しく紹介されています。
元マイクロソフトでOffice製品の製品責任者として務めていた方が書いています。「何もしていないのに、もうお昼の時間」「間違って、違う相手に重要な資料を送信してしまった」そんな経験がある方は、この本がオススメです。
これらの本は、読むだけでは習得はムズカシイでしょう。実践しながら、新しいやり方に慣れていくことが大切です。
パソコン仕事を効率化したいなら、こちらの記事もオススメです。
時間を効率化したいなら
時間を効率的に使うには、正しいタスク管理が大切です。なぜなら、タスク管理をしないと、いろいろな仕事が頭に浮かんできてしまい、一つの仕事に集中できないからです。
たとえば、ある仕事をしているとき、別の仕事が頭に浮かんでしまうと、その瞬間に集中力が途切れてしまいます。そして、一度切れてしまった集中力は、すぐに元に戻るまでに時間がかかります。
効率的に時間を使える人ほど、集中できる環境を作ります。実際に私も毎日仕事を始めるとき、頭の中に浮かんでいることを書き出します。そして、必要なことから着手するようにしています。
こういったタスク管理について、大切なことが記載されているのは、こちらの本です。
ムダな集中力の消費を防ぎ、時間を効率的に使えるようになります。
仕事の要領が悪いのを改善したいなら
仕事の要領が悪い人の特徴として、あれもこれもやろうとすることがあります。しかし、それでは仕事の要領がよくなることはありません。
なぜなら、あれもこれもやろうとする人に限って、何が重要な仕事が理解していないからです。
たとえば、要領が悪い人に、「なぜ、今それをやるのですか?」と聞いてみると、答えることができません。答えがかえってきても、「上司に言われたから」、「なんとなくこれが重要だと思ったから」といったものです。
これは、何が重要な仕事か理解していないのが原因です。重要な仕事を理解できていないため、あれもこれもやろうとします。その結果、時間ばかりかかったり、すべてが中途半端になったりするのです。
では、どうすればいいのかというと、「やるべきこと」と「やらなくていいこと」の取捨選択の方法を学ぶことです。
これは、以下の本がオススメです。
エッセンシャルとは、英語でEssential(絶対必要な)の意味です。この本では、絶対必要な物を見抜く思考法が紹介されています。
マンガ版も出版されているので、こちらから読んでみるのもアリです。
改善の本質について知りたいなら
仕事を改善したり効率化したりするとき、陥りやすい罠があります。それは、「とりあえず情報を入手する」というものです。
しかし、改善を行う上で重要な考え方として、「なんでもかんでも情報をインプットするのではなく、本質をおさえる」というものがあります。
そして、改善の本質とは、ボトルネックを見つけることです。いいかえると、「何が一番の原因になっているか」を見つけることです。
たとえば、野球などのスポーツで有名選手を高額で移籍させることがあります。しかし、必ずうまくいくとは限りません。つまり、他で成功した事例をそのまま自社に取り入れればイイわけではないのです。
なぜこのようなことが起こるかというと、改善を行うより、解決すべき課題を特定する方が重要だからです。
スポーツでは、有名ではない選手でもチームにフィットすれば、期待に超える働きをする場合があります。これは、解決すべき課題をその選手が補ったからです。
一方で、とりあえず有名選手を入れれば、チームが勝てるに違いないと考えると失敗します。
つまり、ボトルネックを特定せずに改善を行っても大きな効果は得られないのです。
これは仕事でも同じです。たとえば、仕事の残業が多い場合、まずやるべきことは、やらなくていいことを決めることです。そして、やらなくていいことを排除することで、残業を減らしていきます。
つまり、残業をもたらしている一番の原因を見つけるのが先決です。しかし、多くの人は、本で調べた時短術を使おうとします。もちろん、一時的に早くなった気になります。ただ、本当の意味で改善は行われていません。
このように、改善の本質である「ボトルネックを見つけること」が重要です。
ほとんどの書籍では、この真実を記載していません。なぜなら、全員が本質を知ってしまったら、本が売れなくなるからです。
もし、改善の本質である「ボトルネックを見つける」方法を知りたいなら、こちらの本がオススメです。改善の本質をわかりやすく解説しています。
こちらの記事もあわせて読んでみて下さい。
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