「エクセルマクロを使って、業務効率化したい、できるなら完全に自動化したい!」
これは、私がエクセルマクロの勉強をはじめたころ考えていたことです。
なぜなら、エクセル作業が同じことの繰り返しで、本当につまらなかったからです。
もし「この仕事をサッと終わらせることができたら、どんなにラクだろう」と思っていました。
実際、エクセルマクロVBAを習得してみると、2時間かかっていた仕事が、ボタンを押して10秒待つと終わるようになりました。
エクセルマクロを覚えたおかげで、自部署の仕事はもちろん、まったく知らない他部署の仕事さえも効率化できるようになりました。
しかし、エクセルマクロの勉強を始めた最初の頃はヒドイ失敗の連続でした。
・マクロを使って、メールの自動送信をやろうとして途中で挫折
・ワードの報告書を自動で作成をしようとして、まったくうまくいかなったことも
・とにかく片っ端から改善できそうな業務をマクロ化しようとして失敗・・・
こんな失敗をしてきた私が、「これからマクロを勉強をはじめたい!」「まだ勉強をはじめたばかり」と考えているあなたに伝えたいことがあります。
それは、エクセルマクロ初心者なら、業務効率化する業務を選んだほうがいいということです。
もし、あなたがエクセルマクロVBA初心者なら、以下で紹介する2つの仕事から自動化をすることをお勧めします。
目次
エクセルマクロ初心者なら「データ集計」か「報告書の作成」を狙え
上の動画では、エクセルマクロ初心者が最初にチャレンジすべき2つの仕事について解説しています。
「データ集計」か「報告書の作成」を狙え
もし、エクセルマクロを使って、「成果を上げたい! 業務を効率化したい!」と望んでいるなら、まずは「データ集計」か「報告書の作成」から効率化することをお勧めします。
以下で「データ集計」と「報告書の作成」とは、どのような仕事なのか動画を使って紹介します。
自動化1|データ集計
以下の動画で紹介している作業がデータ集計マクロです。
データ集計マクロの作り方は、こちらの記事で紹介しています。ぜひあわせて読んでみてください。
自動化2|報告書の作成
以下の動画で紹介している作業が、報告書作成マクロです。
「データ集計」か「報告書の作成」を狙うべき3つの理由
「データ集計」か「報告書の作成」から自動化するのには、以下の3つの理由があります。
理由2|自動化の効果が大きいから
理由3|どこの部署でもある仕事だから
それでは、理由を一つずつ解説していきます
理由1|マクロの難易度が低いから
マクロには作成の難易度があります。そのため、これからあなたが作ろうとしているマクロによって、勉強が必要な時間は決まっています。
たとえば、エクセルマクロを使ってワードを操作しようとすれば、何ヶ月も勉強が必要になってしまいます。
それはワードを操作するマクロを習得するには、難しい知識が必要だからです。
しかし、「エクセルの数値計算」や「エクセルの報告書」を自動で処理するマクロは、1ヶ月もかからず習得が可能です。
それはエクセルの中の数値計算や報告書作成は、難易度が低いからです。
もちろん、難易度が高いマクロに挑戦したくなる気持ちはよくわかります。実際、私もそうでした。
しかし、初心者のうちは、難易度が高いマクロを覚えるのはオススメしません。
なぜならウェブで調べながら、エクセルマクロを扱うのは思った以上に大変だからです。
これまで見たことのない単語を理解したり、慣れない操作に戸惑ったりしてしまいます。
特に初心者であれば、「このボタンを押したら、変なことにならないか?」とか考えてしまいます。
その上に、難易度の高いマクロを使おうとするのですから、挫折するべくして挫折してしまいます。
そのため、もしあなたがマクロを使って、業務の効率化をしたいなら難易度が低いものを選ぶのがコツです。
ただ、データ集計や報告書作成のマクロを作れるようになるといっても1ヶ月で作成できるようになるのは簡単ではありません。
学習者のやる気だけではなく、マクロを正しい方法で学習する必要もありますので、注意が必要です。
理由2|自動化の効果が大きいから
「あなたの自動化したい実務は何ですか?」と聞かれれば、思い浮かぶものがいくつかあるかもしれません。
しかし、その仕事でマクロと相性がいいものは決まっています。
少し難しい言葉で表現すると、「繰り返し」と「分岐」がある仕事をマクロで自動化すると、とんでもない効果を得ることができます。
なぜなら、マクロは何千ものデータを、1行ずつ繰り返し条件に応じて仕分けすることが得意だからです。
例えば、私が実際にマクロ化した仕事は、1000以上のデータをグラフ化する仕事でした。3ヶ月毎に20~40のグラフを作成していたのです。
具体的には、グラフを一つずつ作成し最大値、最小値・標準偏差(バラツキと呼ばれる数値)などを計算します。
さらにグラフの線を色分け、グラフのタイトル、縦軸の名称、横軸の名称を入力しなくてはなりません。
このような仕事は一つずつやっていては、2,3時間はかかってしまいます。
しかし、エクセルマクロを覚えたおかげで、ボタン一つでグラフを作成できるようになりました。
上司に進捗を聞かれる前に、結果を報告できるようになり、とてもうれしかったのを覚えています。
しかも、マクロを使えば入力ミスもありませんから、上司はびっくりしていました。
このように、データを繰り返し読み、条件によって文字を入力する仕事に対して、エクセルマクロを使うと、大きな改善効果が得られます。
理由3|どこの部署でもある仕事だから
「データ集計」と「報告書の作成」というのは、どこの職場でも必ず1つや2つはあります。
しかし、「データ集計」と「報告書の作成」の仕事は、手入力で行われていることが多いため、計算ミスや記載ミスがたくさんあります。
このようなどこにでもある仕事なのに、手入力で困っている仕事をマクロで自動化すると喜ばれます。
例えば、私の友人で、日本IBMという大企業に勤めている方がいました。
その人の職場に、毎月、報告書を作成している同僚がいたのですが、3日かけて報告書を仕上げていたそうです。
月末になると、3日間使ってひたすら報告書作成の仕事をしないといけないので、かなり困っていたそうです。
そこで、その人は報告書作成をマクロ化したのです。その結果、3日かかる仕事が一瞬で終わるようになりました。
その人の同僚はすごく喜んでいたそうです。日本IBMという大手のIT企業の方でさえ、手入力でやっていたワケですから、あなたの職場にも手入力で困っている方がいるはずです。
このように「データ集計」と「報告書の作成」というのは、あなたの職場にも必ずあるはずです。
3つの条件を満たすのが「データ集計」と「報告書の作成」
このように、勉強時間が少なくても、大きな改善効果が期待できるのが「データ集計」か「報告書の作成」です。
しかも、エクセルマクロを使えば、今後の繰り返し作業を全てボタン一つで終わらせることができます。
当然ですが、そのような面倒な作業から解放されたら、同僚や上司は喜んでくれます。
しかし、初心者の方はつい「マクロの難易度」や「マクロで効率化しやすい業務」を考えずに、やってみたいことにチャレンジしがちです。
もちろん、それを否定するわけではありません。ただ、難易度の高いマクロを使おうとすると挫折しやすいです。
しかし、「マクロの難易度」や「マクロで効率化しやすい業務」を考えれば、成果を出しながらマクロを覚えていくことができます。
もう一度、マクロで業務効率化しやすい3つの条件を以下で示します。
・自動化の効果が大きいから
・どこの部署でもある仕事だから
このような理由から、エクセルマクロVBA初心者ならば、「データ集計」か「報告書の作成」をまず自動化することを強く推奨するのです。
初心者におすすめの勉強方法
ただマクロ初心者の場合「データ集計」や「報告書作成」も難しく感じるかもしれません。
当然、学習者のやる気は必要です。ただ、正しい学び方を実践すれば、マクロ作成はそこまで難しいものではありません。
もしエクセルマクロの学びたいなら、こちらの無料動画がオススメです。
マクロ初心者が一人でマクロを作成できるレベルに到達するには十分の教材です。
本や教材に比べて時間も節約できるので、経済的です。ぜひ試してみてください。
まずはエクセルマクロを勉強してみよう
私はエクセルマクロで業務効率化してきました。そのため、「これからマクロを作りたい!」という方を見ると、本当にうれしく感じます。
ただ同時に、途中で挫折してしまう方を多く見てきました。
そして、挫折している人の多くはマクロの勉強のしかたを間違えているのが原因です。
どれだけやる気があっても、勉強のしかたを間違えると、挫折してしまうのも無理はありません。
特にマクロを習得するには、学んですぐに業務効率化をして、本当に仕事を改善して成果を感じることです。
ただ、業務改善で効果が出るのは、どの業務を効率化するかで決まります。
私自身、これに気づいたおかげで年間100時間を超える改善効果をあげることができました。
繰り返しになりますが、エクセルマクロを本当に活かせる仕事は、マクロを作る前に決まっています。
さらに言えば、それを実現するための勉強量もわかっています。
初心者ならば、マクロを使って効率化の効果が大きい仕事を狙うことをお勧めします。
そして、それを見つけたらマクロ化に挑戦してみることです。
もしマクロの使い方が分からない人は、こちらの記事を読んでみてください。
エクセルマクロの使い方を解説しています。
もし、「何から手をつければいいの?」「習得までにどれくらい時間がかかるの?」といったギモンがあるなら、こちらの記事がおすすめです。
ぜひエクセルマクロを実践して、業務効率化にチャレンジしてみてください。