今の仕事を辞めて経理へ転職したいと考える人がいます。
しかし、実際に転職活動を始めてもなかなか進展しない人は多いです。その理由として、以下があります。
・面接対応や志望動機・自己PRの作成方法が分からない
・転職エージェントはどこを使うべきか?
・未経験者でも大丈夫なのか?
・年収や給与はどのくらいなのか?
・今の仕事を辞めるのは薄情ではないか?
このような悩みは、実際に未経験からの転職を経験した人でないと分かりません。
そこで、20代後半で未経験で経理職に転職した人に転職の流れについて詳しく聞きました。
志望動機や自己PR例文についても事例で紹介いただきます。
なお、この記事は実際に経理への転職を成功させたKさんに記載いただきました。
目次
転職活動を考えてから成功するまでステップと必要期間
執筆者(私)は未経験から経理へ転職しました。
私は高校卒業後、県庁に入庁致しました。転職までに県庁では8年間働きました。
県庁で働き初めて月日が経つにつれ、自分が思い描いていた行政の仕事と現実のギャップ、残業の多さに、公務員としての仕事に違和感を感じていました。
特に長時間勤務からワークライフバランスが保てないため、「自分はこのままでいいのだろうか」と考えるようになったのです。
それがきっかけで転職活動を始め、未経験から外資系企業の経理へ転職を成功させました。
転職活動を考えてから成功するまでのステップと必要期間はそれぞれ以下に示します。
ステップ | 内容 | 期間 |
---|---|---|
1 | 転職を考えだしたきっかけ・転機 | 2年程、少しずつじわじわと |
2 | 転職に向けて調査開始 | 1ヵ月 |
3 | 自己PR(アピール)・志望動機の作成 | 2ヵ月 |
4 | 履歴書・職務経歴書の作成 | 2週間 |
5 | 転職エージェントとの相談・戦略立案 | 1ヵ月 |
6 | その企業に応募する理由の作成 | 1週間 |
7 | 複数企業へ応募 | 2ヵ月 |
8 | 筆記試験を受験 | 1ヵ月 |
9 | 面接(数回) | 1ヵ月 |
それでは以下でステップごとに紹介していきます。
ステップ1|転職を考えだしたきっかけ・転機
ステップ | 内容 | 期間 |
---|---|---|
1 | 転職を考えだしたきっかけ・転機 | 2年程、少しずつじわじわと |
転職を考えだしたきっかけや転機は、職場環境への不満でした。
なぜなら、公務員時代には長時間労働が当たり前になっていたからです。
例えば、残業時間だけで月に120時間を超えるときがありました。
また、働き方が前時代的だったのもきっかけの一つです。
実際、県庁の仕事は業務がルールに縛られ、業務効率化しようにもルールが邪魔になることがありました。
例えば、今やペーパーレス化の時代ですが、常に紙で資料を作成するルールになっており、それを変えることもままならない状況でした。
私が転職を考えたきっけかは以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ合わせて読んでください。
さて、このような状況に不満を感じていたこともあり、転職を意識し出しました。
転職を意識し始めてから実際に行動を起こすまでに2年ほどかかりました。
ステップ2|転職に向けて調査開始
ステップ | 内容 | 期間 |
---|---|---|
2 | 転職に向けて調査開始 | 1ヵ月 |
転職に向けて行動しようと決めてから、いろいろと調査を始めました。
ただ調査といっても、まずはテレビCMや雑誌で紹介されている転職サイトを通じて調べる程度でした。
しかしいざ調査を始めてみると、どのような情報を入手すれば良いのか迷ってしまいました。
なぜなら情報量が多いからです。転職といっても、たくさんの業種があり、どれも良く見えてしまうのです。
例えば、私の場合であれば公務員から公務員への転職もあり得ましたし、内資企業への転職も可能でした。
ただ選択肢を広げるほど、情報量が多くなってしまいます。
このままでは選択肢が多くなるだけだったので、「自分が何をしたいのか?」や「自分の経験や強みは何か?」を考えました。
自分がやりたいこと、出せる価値は何か?
このとき、頭にパッと浮かんだのが、以下のことでした。
→これまでの日本企業にありがちなルールに縛られることが嫌だった
→「外資系企業」
→簿記勉強や公務員時代に学んだ経理という強みを活かせる
→「経理職」
この2つが自分の中で優先順位が高いことだと感じたのです。
特に自分の強みである経理スキルは活用したいと強く思いました。
実は、私は公務員時代に経理業務を担当しており、経理職に近い業務を行っていた経験がありました。
その経験だけでなく、スキルを磨くために簿記3級・2級も取得していました。
この経験と資格(簿記)があったので、経理職の求人であれば自分も転職を成功させることができるのではないかと考えたのです。
このように考えて、「外資系企業」「経理職」というキーワードが自分の中で大切にしたい条件だと気づきました。
そこで、「外資系企業」「経理職」を条件に、転職サイトを通じて企業を探していきました。
企業が求める人材やスキルを探す
転職サイトで実際に調べてみると、たくさんの募集がありました。
その中でも私が注目したのは業務内容です。
なぜなら経理の仕事内容を見れば、自分の経験や強みを活かせるかどうか分かるからです。
実際に転職サイトを見てみると、以下のように仕事内容が記載されています。
これらの情報を見ながら、「私はこの企業で働いて自分の経験や強みを活かせるかどうか」を想像していました。
ただ、良い条件の求人を見つけても転職先の業界などに対しての漠然とした不安がありました。
そこで、同じ業界で勤めている友人に相談もしました。
実際、私は「民間企業の経験がなく、企業から必要とされる人材には当てはまらないのではないか」という不安を友人を打ち明けました。
それに対して、友人は以下のようなアドバイスをくれました。
「民間企業の経験がなく、企業から必要とされる人材には当てはまらないのではないか」
●友人のアドバイス
・企業側が若い人材を求めている場合、即戦力よりも将来性を踏まえた上で人材を探している場合もあること
・資格を持っていることはその分野を学ぶ意欲があること
・努力して学習した何よりもの証拠になるので、前職の職種にとらわれずチャレンジしてみる価値は大いにある
このアドバイスをもらって、不安が和らぎました。このように転職先の業界で友人が勤務している場合は、サポートを求めるのは効果的です。
自分の求めるものと企業が欲しがるものをマッチさせる
ここまで調べた上で、自分は経理職にすることを決めました。
なぜなら、経理を選んだ理由は自分の強みや実績を活かせると考えたからです。
私には日商簿記3級と2級の資格がありましたし、公務員時代に経理業務を担当していた経験もありました。
実際、財務諸表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー)の作成や地方税の申告、各種会計帳簿(仕訳日計票、総勘定元帳、試算表等)の作成をしていました。
そして、転職サイトに掲載されている業務内容を見ても、私の経験でも仕事をこなすことは出来るだろうと思えました。
このような「自分」と「企業」の調査を行い、「外資系企業」の「経理」として転職をしようと決めました。
ステップ3|自己PR(アピール)・志望動機の作成
ステップ | 内容 | 期間 |
---|---|---|
3 | 自己PR(アピール)・志望動機の作成 | 2ヵ月 |
次に自己PRや志望動機の作成を行いました。私は以下のようなことを考えて自己PRと志望動機を作成しました。
→どのような強みやスキルを使って企業に貢献できるかを考えて作成する
→自分の正直な気持ちをベースに、その企業でないといけない理由を考えて作成する
そもそも、自己アピールや志望動機とは、企業側が私(転職者)の本気度や企業にどれくらいマッチしているかを測るためのものです。
そのため、私がやりたいことだけでなく企業が求めていることも見極める必要があるのです。
例えば自己アピールでは私の強みやスキルが、企業の求める内容に沿っていれば企業側はプラスに受け取ってくれます。
また、志望動機は「その企業でないといけない」ということを伝えることができれば、企業側がプラスに受け取ってくれます。
特に志望動機は、本当の理由が収入であっても、「給料が良いから貴社を選択した」とは書けません。
それでは給料が高ければ、どのような企業でも良いからです。
そのため、「給料が良いから」ではなく「自分のスキルを活かせるから」という理由が適しているわけです。
「自分のスキルを活かせるから」であれば、これまでの私の強みや企業での業務内容を合わせて説明することで、その企業でないといけないことを十分に説明できます。
このように自分の正直な気持ちをベースに、企業側が求めていることも大事にして自己PRや志望動機を作成します。
以下で実際に私が作成した自己PRや志望動機を載せますので、参考にしてみてください。
自己PRの例文
自己PRは以下。
-責任感
責任感をもって業務を行うことができるのが強みです。
決算業務は小さなミスも許されないとりわけ重要な業務であると認識し、休日や、帰宅後などの時間も利用して業務に必要な簿記などの知識を身につけました。
業務は淡々と行うだけではなく、幹部職員に決算状況を認識してもらうため、決算の概要を説明する資料や後任のための決算業務のマニュアルを作成するなど、決算が終わった後も業務に責任を持ち、自分の役目を果たしました。
また、決算業務の担当は通常●●名体制で行っているところ、平成●●年度においては1名欠員の状況となったため、作業量が増えより責任のある業務も任されましたが、上司と密に連携をとり、スケジュールどおりに正確な決算業務を行うことができました。
-業務の効率化
効率よく業務を進めるよう、業務改善を図ることができるのが強みです。
日々の業務において、前例にとらわれず、業務完了までのプロセスで効率化を図れる部分がないかという視点を常に持つよう心掛けています。
毎月行っているの経営状態の実績確認において、その実績を集計するための既存のExcelデータを見直し、シンプルかつ作業量が少ない集計表に一新しました。これにより、作業時間を1週間から3日に短縮することができました。
また、決算業務や日常の経理業務に使用していたExcelデータも、計算式やマクロを用いて作業の効率化を図りました。
志望動機の例文
私の場合は公務員からの転職であること、公務員時代に経理の経験があったことから志望動機は以下のように考えました。
私が現在担当している経理業務に非常にやりがいを感じており、もっとキャリアを積んでいきたいと思っています。
しかし、今の職業は頻繁に転勤や部署異動があり継続して同じ業務をしていくことができないため民間企業の経理職への転職を考えました。
今回御社を志望した理由と致しましては経理専門職としてのキャリアを磨き能力を発揮していける環境に魅力を感じたからです。
また、外資系企業であることから海外の企業文化に触れられることも大きな魅力の一つであったことから御社で働くことを志望致しました。
ステップ3の段階では、ここまで完璧にする必要はありません。
最終的には転職エージェントとの話をする中で文章は改善していくことができます。細部にこだわらず、ざっくり書いてみるのが大事です。
ステップ4|履歴書・職務経歴書の作成
ステップ | 内容 | 期間 |
---|---|---|
4 | 履歴書・職務経歴書の作成 | 2週間 |
履歴書や職務経歴書は自分の経験を示すものであるため、淡々と書きました。ただ注意したいのは、職務経歴書でした。
なぜなら、これまでの職務経歴が経理職とどれくらいマッチしているかを伝える必要があるからです。
そのため、経理職とマッチしない情報や不要な情報はカットすべきです。
例えば、私の場合は公務員時代の経理に関係のない部署で働いていた期間の詳細な業務内容は省略しました。
以下に私の職務経歴書の例文を紹介しますので、参考にしてみてください。
職務経歴書の例文
以下が実際に転職の際に提出した職務経歴書の内容です。公務員の時にも民間の経理の仕事に近い仕事を経験する機会があったため、そこを中心に書きました。
■経歴要約
高校卒業後、●●●に入庁し、●●●●課に配属となりました。
福祉の業務を担う部署で、介護保険関係の業務を6年間担当しました。
その後、平成●●年●●月に●●●●課に配属となりました。
当課は行政の部署では数少ない複式簿記による企業会計を取り入れている部署であり、私は当課の経理業務の担当として、財務諸表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー)の作成や地方税の申告、各種会計帳簿(仕訳日計票、総勘定元帳、試算表等)の作成を行ってきました。
■保有資格
普通自動車第一種免許(●●●●年●●月取得)、日商簿記3級、日商簿記2級
■PCスキル
Word、Excel、PowerPoint
ステップ5|転職エージェントとの相談・戦略立案
ステップ | 内容 | 期間 |
---|---|---|
5 | 転職エージェントとの相談・戦略立案 | 1ヵ月 |
ステップ2で転職先の分野をある程度絞り込み、ステップ3,4で自己PRや職務経歴書を書いたら、転職エージェントと相談しました。
なぜなら、転職エージェントの意見をもらうことで、転職成功の可能性が上がるからです。
例えばエージェントに相談すれば、客観的な意見をもらうことができます。
エージェントは自己PRや職務経歴書を見て、「私が希望する分野への転職は可能か」、「自分はどのような企業に適しているか」、「自分の魅力は何か」といったアドバイスをしてくれました。
実際に私がもらったアドバイスは以下です。
・公務員時代に経理の経験があること、経理の分野に興味を持っていることから、転職する分野は経理職に絞った方がいい。
・職務経歴書や面談時の自己PRの際は今までの経験が転職先の業務に生きるということが伝わるようにアピールをした方がいい。
・自分の短所をカバーするどんな工夫をしているかを整理しておくこと。例えば過去に仕事で失敗した時、具体的にどのようにして改善を図ったか。失敗から成長へ繋げたエピソードがあると好印象を持たれます。
このアドバイスにより、自分が客観的にどのように見えるのかを再認識することができました。
その結果、転職成功の可能性を上げることができたと考えています。
転職エージェントから複数の意見をもらうと良い
ステップ2~4を自分だけでやりきると視野が狭くなりがちです。そのため必ず他人の声をもらうことをお勧めします。
そうすることで、自己PRや職務経歴書が受かりやすいものを作成することができます。
とくに転職エージェントの話をきくことが大事で、複数のエージェントから意見をもらうと良いです。
なぜなら転職コンサルタントによって、力量のばらつきがあったり思惑があったりするためです。
例えば、転職エージェントによっては経験が浅い人もいれば、あなたを早く転職させて自分の成果を早く出したいと考える人もいます。
このように転職エージェント全員の意見が正しいとは限らないのです。
そこで複数人から多面的に意見をもらい、自分なりに腑に落ちた意見を参考にして戦略を立てるのが大切です。
ステップ6|その企業に応募する理由の作成
ステップ | 内容 | 期間 |
---|---|---|
6 | その企業に応募する理由の作成 | 1週間 |
ステップ5でもらったフィードバックと自分の要望を考慮して、企業ごとに応募理由を考えました。
例えば、企業Aの業務内容は「決算業務」に特化している場合、「私は前職で決算業務を経験していた事や簿記3級、2級を取得したことから決算業務に詳しい。だからAを選んだ」という書き方をします。
ポイントとしては、自分の経歴が相手企業が求めている人材と合致していることを伝えるのが重要です。
また当然ですが、応募した企業を選んだ理由は面接で必ず聞かれます。
しっかり時間をかけて整理しておく必要があります。場合によっては、転職エージェントに応募理由についてフィードバックをもらうのは効果的です。
ステップ7|複数企業へ応募
ステップ | 内容 | 期間 |
---|---|---|
7 | 複数企業へ応募 | 2ヵ月 |
応募する際は複数企業に応募しました。
なぜなら一社に絞ると、本当に自分に合った企業かどうか分からないからです。実際、私も2社へ応募しました。
例えば、実際に面接を受けてみると印象が変わることがあります。
私の場合は面接時の面接官同士のやり取りや、面接前後の連絡のメールなどから転職先の企業の雰囲気や人間関係の良さが何となくですが感じ取れました。
これらは応募時にはわからなかった事であり、こういった印象が転職先を決めるきっかけとなりました。
このとき、一社だけに絞ると、「何としも、ここに受からなくてはいけない」と考え、転職先の雰囲気の良し悪しに気づけなくなってしまいます。
そのため複数の企業に応募し、心の余裕をもつのが大切です。そうすることで、本当に自分に合った企業を選べます。
ステップ8|筆記試験を受験
ステップ | 内容 | 期間 |
---|---|---|
8 | 筆記試験を受験 | 1ヵ月 |
企業に応募すると筆記試験を行うことがあります。この筆記試験ではSPI試験もあれば、専門知識の試験もあります。
ただ経理の場合、知識や経験を確認するために簿記の知識を問う試験が多いです。
実際、私の場合は簿記とExcelスキルを確認する試験内容でした。
簿記の試験は3級レベルの基礎的な設問で、Excelスキルはピボットテーブルの作成や集計表の作成でした。
Excelスキルの解答にはマクロは必要ありませんでした。
このように、経理の中でも専門性のある人材を求めていない限り、試験の難易度は簿記の基本的な部分(3級程度の範囲)です。
またExcelも日常的に業務で使用している人にはたやすいものです。
このように試験が基礎的な部分しか出題されない理由は、経理の仕事は幅広いからです。
あまり難しい内容を出題すると、足切りされる人が多くなり企業側にあまりメリットがないのです。
経理職への転職に向けた試験対策としては、すでに簿記を取得されている方は過去に勉強した時の復習をしておくのがお勧めです。
経理の筆記試験対策のお勧めはこちらです。
また簿記を保有していない人は簿記を勉強しておく必要があります。レベルは簿記3級で十分です。
筆記試験のためという理由もありますが、経理に転職するなら簿記は実務に生きます。
事前に勉強しておいて損はありません。
ステップ9|面接(数回)
ステップ | 内容 | 期間 |
---|---|---|
9 | 面接(数回) | 1ヵ月 |
筆記試験に合格すると、面接が行われます。私の場合は、2回ありました。
1回目は転職先で自分の上司に当たる方と同僚が3名、2回目は役員でした。
面接で必ず聞かれるのは、以下です。
・自己PRを含めた自己紹介
・転職する理由
・企業を選んだ理由
・経理を選んだ理由
・職務経歴書に書いた経歴
面接では、自己PRや職務経歴書に記載された内容をベースに問われます。
面接対応のテクニック|失敗を改善したストーリーを準備しておく
面接で答える内容は、見栄を張ったり良く見せようとしたりしても墓穴を掘るだけです。
そのため、自分の考えや経験を正直に話せば問題ありません。
ただし答え方には工夫が必要です。その工夫とは、失敗と改善です。
例えば、私は自己PRの「責任感がある」ことに対して、面接で「締め切りを守れなかったことはありますか?」と聞かれました。
このとき、実際の仕事で不足の事態や自身のスケジュールの甘さから締め切りを守れなかったことがあり、答えに迷いました。
なぜなら「責任感はあるのに、締切を守れなかった仕事があった」では自己PRと矛盾するからです。
しかし、失敗と改善のストーリーを入れることで、締め切りを守れなかったことをポジティブに伝えることができます。
実際、私は締切を守れなかったこと(失敗)を正直に伝えた上で、その経験をどのように改善につなげたのかも合わせて話をしました。
失敗を隠さずに伝え、改善結果まで話をしたことで、より責任感のエピソードを強めることができました。
逆に「失敗はありませんでした」と答えるのは、「8年働いて本当に失敗はなかったのか?」と逆に怪しく思われてしまいます。
このように面接の受け答えでは、失敗をネガティブに捉えるのではなく、失敗と改善を組み合わせることでポジティブな印象を与える工夫をするのが効果的です。
自己PRや応募動機(ステップ3)で正直な気持ちを書いておく
面接でのやりとりは、仕事を通して上手くいったこと、失敗したことのエピソードを思い出して整理しておくと良いです。
そのためには、自己PRや応募動機(ステップ3)を正直な気持ちで作成しておくことが重要です。
なぜなら、自己PRや応募動機(ステップ3)をありのままで作成することが面接時の受け答えの一貫性につながるからです。
例えば、自己PRや応募動機で見栄をはったり良くみせようとしたりすると、自己PRや応募動機に誇大なことを書いてしまいがちです。
そのため、面接で咄嗟(とっさ)の受け答えをしたときに、一貫性がなくなる可能性があります。
私の場合であれば、「締め切りを守れなかったことはありますか?」という面接官の質問に上手く回答できたのは、自己PRを正直な気持ちで作成していたからです。
しかし、自己PRで見栄をはって「ミスがないこと」という自分にはないことを書いていたら、面接で上手く答えることができなかったはずです。
このように、面接では、社会人経験を通じて自身がやってきたこと、日頃考えてきたことを正直にかつ自然に話すのが何より大事です。
このとき、ステップ2,3の部分で考えてきた内容との一貫性が大切です。
そうすれば、面接でも自然と一貫性のある回答になります。
私が転職を成功させることができた理由・要因
私が転職を成功させることができたのは、企業と私とのマッチングを意識したからでした。
特に最初の企業選びの時点で、私の強みと企業の要望を調査したのは大きかったです。
ステップ2で経理を選択したことで、自己PRから面接までスムーズに進めることができたのです。
特に私の場合、企業に応募してから2ヶ月で合格をいただきました。
このように2ヶ月でサクサク進んでいったのは「外資系企業」と「経理」という自分に合った軸を選択していたからです。
自分に合わない軸を選択していたら、何か追加でスキルを習得したり、経歴で悩んだりしていたはずです。
後悔しないために正直に伝える
また、就職後にお互い後悔しないためにも正直に話したことも、企業と私の良いマッチングにつながりました。
私が仕事で経験してきたミスを話をしましたし、将来の話もしました。
例えば、経理を生かしたスキルを深めたい思いがあったので、その思いも面接時に伝えました。
企業としては即戦力よりも長い目で見た時に、将来を担ってくれる社員という視点で評価もあったはずです。
このように就職後にお互い後悔しないためにも正直に話したことで、私はすっきりした思いで転職活動を終えることができました。
結局、私は2社目で転職活動を終えました。
転職に成功したら、次の準備をする
転職に成功したら、次の準備をすることが大切です。特に転職後のスキルアップに準備しておけば良かったと思います。
例えば、エクセルスキルが乏しく、VBAを習得することに苦戦しました。
また、私は転職後にOutlookを初めて使用しました。そのため、入社して2ヶ月くらいはメール管理だけでも一苦労でした。
官公庁時代はメールソフトは独自のもので、メールでのやり取りも非常に少なかったためです。
経理の場合、エクセルやメールのようなPCスキルは必須です。
実際、転職後にはエクセルマクロを使うことになったので、マクロVBAのスキルがあると重宝します。
●エクセルマクロで「できること」とは?
●エクセルマクロとは? メリットや利点を解説
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PCスキルに自信がない人は独学や通信教材でも良いので、習得しておくことをお勧めします。
パソコンスキルの教科書では、PCスキルに関する情報発信がされているので、ぜひ勉強してみると良いです。
●パソコン操作が早くなる20のコツ
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●タイピングができるようになった人のビフォーアフターとは
この記事が未経験から経理へ転職したい人の助けになれば幸いです。